国内最大のビットコイン(
BTC)トレジャリー企業メタプラネット(3350)の独立社外取締役は29日、サイモン・ゲロヴィッチCEOらが保有する第10回新株予約権について、株主に宛てた書簡とファクトシートを公表した。同社は9月11日に対象株式数を約41%削減する再変更を発表しており、書簡は制度の導入経緯や条件変更の背景を説明するものとなる。
2023年の臨時総会で株主が承認
ファクトシートによると、調整条項を含む同新株予約権の制度と条件は、2023年2月7日の臨時株主総会で特別決議により承認された。当時の過半数株主で、企業再建に必要な資金調達を支えたEVOを含めると、98%超の議決権が賛成したという。EVOを除いた場合の内訳は以下のとおりだ。
| 基準 | 賛成 | 反対 | 賛成率 |
|---|---|---|---|
| 議決権 | 2万7,413個 | 7,619個 | 78.3% |
| 株主数 | 985名 | 150名 | 86.8% |
制度は新株予約権に利害関係のない取締役が承認し、当時の社外監査役3名も異議を示さなかったという。対象株式数がその後増えたのは、株主が承認した当初の条項が設計どおりに機能した結果で、そのつど新たに付与したものではないとしている。
書簡は、同新株予約権を通常の役員報酬ではなく、企業再建に伴う株式持分であり、経営陣への長期的なインセンティブと理解するのが適切だと主張する。導入当時の同社は、ホテル事業を営む厳しい経営状況にあった。経営陣は自己資金を投じ、公正価値に基づく価格で新株予約権を取得したと説明している。
現在の独立社外取締役は、いずれも制度が承認された当時は取締役に就いていなかった。
9月の再修正で対象株式数を約41%削減
同社は8月18日、増資に応じて対象株式数が増える仕組みを廃止し、潜在株式数を固定した。8月28日には、ゲロヴィッチCEOが9万2,000個を行使し、6,403万2,000株を取得している。その後、9月11日には1個あたりの対象株式数を696株から410株に再変更した。開示では、株主や資本市場関係者から意見が寄せられたことを理由に挙げていた。
ファクトシートは、取締役会が保有者の同意を得て実施した主な変更として、次の点を挙げている。
- 増資に連動した対象株式数の自動調整を廃止
- 対象株式数を約41%削減
- 2億2,000万ドル(約345億円)超に相当する潜在的な新株予約権価値を消滅
- 完全希薄化後の1株あたりビットコインを約8.8%改善
- 発行から8年後の2031年まで続くロックアップと権利行使制限を追加
- 従業員向け新株予約権プールを撤回
行使済みと未行使を合わせた対象株式数は、現在、発行済株式の約12.5%に相当する。書簡によると、一連の変更は保有者に対価を支払うことなく実施し、保有者であるゲロヴィッチCEOは見直しの審議と決議に参加していない。同社は現在、国際的に実績のある報酬制度アドバイザーとともに、業績連動型の役員インセンティブ制度を構築しているとしている。
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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=157.0円)



