レジャー、新型ハードウェアウォレット「ナノGen5」発表──セキュアタッチスクリーン搭載で179ドル

水澤 誉往
15 Min Read
レジャー公式Xより引用

暗号資産(仮想通貨)ハードウェアウォレット大手のレジャー(Ledger)は23日、新世代モデル「レジャー・ナノGen5(Ledger Nano Gen5)」を発表した。セキュアタッチスクリーン、USB-C/Bluetooth/NFC接続、暗号化バックアップ機能を搭載しながら、179ドル(約2万7,000円)という手頃な価格で提供される。

セキュアタッチスクリーンで「見てから署名」を実現

ナノGen5の最大の特徴は、2.8インチE Inkモノクロタッチスクリーンを搭載したことだ。従来のUSBスティック型デザインから進化し、取引内容を人間が読める形式で明確に表示する「クリアサイニング」機能により、署名前にトランザクションの詳細を視覚的に確認できる。

レジャーによれば、すべてのセキュアタッチスクリーンはEAL認証を受けたセキュアエレメントチップによって直接駆動されており、マルウェアや侵害されたコンピューターがトランザクション詳細を改ざんすることは不可能だという。

「AIボット、詐欺、フィッシング攻撃が横行する世界で、タッチスクリーンは最後の防御線となる。ソフトウェアウォレットが提供できない『視覚的真実』をハードウェアで検証できる」と同社は強調している。

旧ナノSユーザー向けに20%割引アップグレードプログラム

ナノGen5は、2016年に発売され史上最も売れた暗号資産署名デバイスとなった「レジャー・ナノS」の系譜を継ぐモデルだ。ナノSの後継機であるナノX、ナノS Plusもレジャーのセルフカストディにおける地位を確立してきたが、DeFi、NFT、ステーキング、マルチチェーンの複雑な取引が主流となった現在、より高度な視認性と機能が求められていた。

レジャーは既存のナノSユーザー向けに、ナノGen5、レジャー・フレックス、レジャー・スタックスへの20%割引アップグレードプログラムを提供している。

レジャーウォレットアプリとのシームレスな統合

ナノGen5は、レジャーの統合暗号資産管理アプリ「レジャーウォレット」とネイティブに連携する。同アプリを通じて以下の機能が利用可能:

  • 銀行からステーブルコインへの直接入金:取引所を介さず、銀行口座から直接ウォレットに入金しステーブルコインに自動変換(期間限定で手数料無料)
  • dAppへの直接接続:拡張機能や仲介なしで、ワンクリックでdAppに接続可能(近日実装予定)
  • 購入・売却・スワップ・ステーキング:1万種類以上のコインに単一ダッシュボードからアクセス、秘密鍵はデバイス内に保持
  • シームレスな同期:すべてのトランザクションをナノGen5のセキュアタッチスクリーンで管理・検証・承認

付属の「レジャー・リカバリーキー」で安心のバックアップ

すべてのナノGen5には、PIN保護された暗号化バックアップソリューション「レジャー・リカバリーキー」が付属。デバイスの紛失や交換時に迅速な復元が可能だ。

また、アップル・マッキントッシュのオリジナルアイコンをデザインしたスーザン・ケア氏による限定バッジコレクションなど、カスタマイズ可能なアクセサリーも別売で提供される。

レジャー製品ラインナップの比較

モデル価格ディスプレイ接続方式セキュアタッチスクリーンクリアサイニングトランザクションチェック
ナノGen5$1792.8″ E InkUSB-C/BT/NFC
フレックス$2492.84″ E InkUSB-C/BT/NFC
スタックス$3993.7″ 曲面E InkUSB-C/BT/NFC/Qi
ナノS Plus$79OLED+ボタンUSB-Cのみ×部分対応×
ナノX$149OLED+ボタンUSB-C/BT×部分対応×

ナノGen5は、セキュアタッチスクリーン技術を手頃な価格で提供する初のモデルとして位置づけられている。

同製品は世界的に販売されるが、米国では連邦通信委員会(FCC)の認証承認待ちのため予約販売のみとなっている。認証は米政府機関閉鎖終了後の処理再開により承認される見込みで、その後すぐに配送が開始される予定だ。

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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=152.88円)

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株式会社jaybe 代表取締役。香川県三豊市出身。2010年4月、株式会社一誠社入社。2011年よりFX取引を開始。2016年3月30日、bitFlyer代表取締役社長・加納裕三氏が出演する動画で仮想通貨に興味を持ち、 1BTC価格47,180円で0.02BTCを購入したことが仮想通貨投資の始まり。2017年11月、仮想通貨投資で身に付けた知識・経験を活かし、自身初のブログ「次男坊の仮想通貨な日」を立ち上げ。2018年4月、JinaCoinの前身である「ジナキャッシュ」開設。2019年10月、収益の安定化に成功し、株式会社一誠社を退職、個人事業主として独立。2020年6月、事業拡大に伴い、株式会社jaybe(法人番号:7470001018079)を創業。 2023年、メディアの名称を「JinaCoin」に変更。月間15万PVを超える仮想通貨情報メディアに成長させる。現在は仮想通貨投資を行う傍ら、仮想通貨の普及活動やマーケットリサーチ等を行なっている。2024年6月、一般社団法人 日本クリプトコイン協会の「暗号通貨認定アドバイザー」資格を取得。仮想通貨投資活動:現物保有・デリバティブ取引・DeFi運用・エアドロップ活動。好きな銘柄:ビットコイン。著書:海外FXのはじめ方完全ガイド。WEB取材:凄腕FXトレーダーへインタビュ ー!vol.8=TitanFX。趣味:投資全般・SEO・読書
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