米暗号資産(仮想通貨)取引所クラーケンが支援するナスダック上場SPAC(特別目的買収会社)「KRAKacquisition Corp.(KRAQU)」のラヴィ・タヌクCEOは、暗号資産業界はAIがもたらすSaaS(サービスとしてのソフトウェア)業界への脅威と比較すれば、投資先として相対的に有利な立場にあるとの見解をCoinDeskのインタビューで示した。
「SaaS企業の問題は暗号資産の価格変動とは次元が異なる」
AIがコードを書く能力を獲得しつつある現在、SaaS企業はビジネスモデルの根幹を問われている。タヌク氏はこの構造変化が暗号資産市場の価格変動とは本質的に異なる問題だと指摘する。
CoinDeskのインタビューでタヌク氏は「SaaS企業が上場しないまま来てしまったなら、今はもっと大きな問題を抱えている。AIにどう対応するかという問題だ。これは暗号資産やビットコイン
BTCが7万ドルから8万ドルに動くのとは次元が違う、より存在的で長期的な問いだ」と語った。一方で暗号資産がAIに次ぐ投資テーマとして自動的に浮上するわけではないとも認めつつ、「デジタル資産のテーマは、AIの次に強い長期的ストーリーのひとつだ」との見方を示している。
KRAKacquisition Corp.は、クラーケンに加えベンチャーファームのナチュラル・キャピタルおよびトライブ・キャピタルがスポンサーとなり、2026年1月に3億4,500万ドルのIPOをクローズ。現在、評価額20億〜100億ドル規模の暗号資産ネイティブ企業を対象に買収機会を探っている。タヌク氏が注目する領域はステーブルコインと決済で、AIに次ぐ有望テーマとして位置づけている。
暗号資産とAIが交差する領域への関心も強い。AIインフラの構築コストが膨大であることから、トークン化を通じた資金調達の可能性にも言及し「インフラ構築の費用が非常に大きいため、トークン化によって利回りやリターンを提供する面白い方法があるかもしれない」と述べた。
なお、クラーケンの親会社ペイワードは2025年11月にSECへ非公開で上場申請を行ったが、市場環境の悪化を理由に計画を一時凍結している。
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