イーサリアムの次期大型アップグレード「Glamsterdam(グラムステルダム)」が、6日22時53分(日本時間)に公開テストネット「セポリア」で稼働を開始した。ブロックチェーンエクスプローラーのbeaconcha.inによると、7日11時時点で確定済みの最新エポックは353,138で、有効化したエポック(353,024)以降のチェーンは確定している。Blockscoutによると、ブロックの平均生成間隔は12.1秒だった。
グラムステルダム、イーサリアム本体の性能向上を目指す
グラムステルダムの大きな目的は、イーサリアム本体であるレイヤー1(L1)の処理能力を高めることだ。近年のイーサリアムでは、「L2」と呼ばれる別のネットワークに取引処理を移すことで、混雑や手数料の問題を改善してきた。グラムステルダムでは、それに加えてL1自体の処理を効率化し、より多くの取引を扱いやすくするための変更が加えられる。
グラムステルダムの主な内容の一つが、「ePBS(enshrined Proposer-Builder Separation)」の導入だ。イーサリアムでは、ブロックを提案する「プロポーザー」と、中身を作る「ビルダー」が役割を分けている。ePBSは、この分離をプロトコルに組み込む。
ePBSでは、プロポーザーは、ビルダーが中身を出すという約束をブロックに取り込み、ビルダーはその後に中身を公開する。プロポーザーへの支払いはプロトコルが扱うため、両者のやり取りを仲介する外部のサービスへの依存が減る。
合意の検証と取引の実行の検証も切り離され、検証者がブロックの中身を検証できる時間が長くなる。
もう一つの柱が、「BAL(Block-level Access Lists)」だ。ブロックの中で読み書きされたアカウントやストレージの場所と、取引ごとの状態の変化を記録する。これにより、状態の読み込みや取引の検証を並列に進められ、状態の計算も効率化できる。
イーサリアム財団のブログは、アプリやツールの開発者に対し、有効化後のセポリアで、ガス代の計算やログ、オペコードなどの変更がプロジェクトに影響しないかを確認するよう求めている。
次のテストネット「Hoodi」とメインネットでの導入時期は、まだ決まっていない。メインネットについては別途告知するとしており、ETHの保有者やメインネットの利用者は、今回は対応の必要がないという。
関連:イーサリアム財団、身元とひも付かないAI課金を実装──zkAPIを公開
関連:イーサリアムは「もはや単なるブロックチェーンではない」──ヴィタリック氏
関連銘柄:
ETH


