ハイパーリキッド(
HYPE)上の無期限先物取引所Papertradeは2日、10日に取引を始めると公式Xで発表した。8日から事前入金を受け付ける。最大1,000倍のレバレッジで取引でき、利用者が損失を出すとトークン「PAPER」が発行される。
Papertradeのローンチは4段階、当初は公式サイト経由のみ
Papertradeは、ハイパーリキッドのスマートコントラクト層であるHyperEVM上で、すべての取引をオンチェーンで処理する。オーダーブックはなく、建玉の開始と決済はそれぞれ1回の取引で完結する。同社は、ローンチ時にはチェーンが極度に混雑するとみて、段階的に機能を開放する。
| 段階 | 時期 | 内容 |
|---|---|---|
| フェーズ0 | 10月8日 | 事前入金のみ。取引は停止 |
| フェーズ1 | 10月10日 | 取引開始。公式サイトから、許可されたリレイヤー経由でのみ取引できる |
| フェーズ2 | ローンチ後 | コントラクトを開放。人、コントラクト、エージェントが直接取引できる |
| フェーズ3 | ローンチ後 | ビルダーコードを導入 |
| フェーズ4 | ローンチ後 | PAPERの移転を解禁 |
フェーズ1では、注文はほとんどの場合、取引の種類と想定元本に応じて優先順位が付く。順位は利用者やアカウントによって変わらず、清算は新規の建玉より優先される。処理を待つ間は、注文を取り消せる。
同社は、混雑でローンチ時の確認に長い遅れが出ると説明しており、特に想定元本の小さい取引で遅れるとしている。
Papertradeの仕組み、取引相手は0ドルから始まるLP
4月22日に更新されたドキュメントによると、取引はすべて利用者とLPの間の合成スワップだ。ハイパーリキッドの最良気配の仲値を価格に使い、ハイパーリキッド上では先物を取引しない。このため資金調達率の支払いやスリッページはないが、銘柄ごとに建玉の上限がある。
現在の対象はBTCとETHで、レバレッジは最大1,000倍、1人あたりの建玉の上限は1,000万ドル(約15億8,010万円)。
証拠金を後から追加することはできず、清算されると建玉の証拠金をすべて失う。
LPには外部から資金を入れられず、0ドルから利用者の損失だけで積み上がる。LPが支払えないとき、勝った利用者の利益は先着順の待ち行列に入り、その後の損失でLPに資金が入りしだい順に支払われる。待ち行列にある残高は、新しい建玉の証拠金に使える。
損失を出した利用者には、PAPERが発行される。LPが200万ドル(約3億1,602万円)未満の間は、マイナスの場合も含めて損失1ドルにつき100 PAPERで、それを超えると発行量は減っていく。
PAPERをステーキングすると、LPの収益の一部をUSDC(
USDC)で受け取れる。LPが500万ドル(約7億9,005万円)を超えると、超過分もステーキングした人に配分される。PAPERは開発チームやVCへの割り当て、エアドロップがなく、供給量0から始まる。
一般的な取引手数料、スプレッド、資金調達率はない。代わりに、利益が出た決済には2%の手数料と、値動きが小さいほど大きくなる差し引きがかかる。差し引きの割合は建玉の大きさによらない。損失には、損失額以上の負担はかからない。
入金できるのは、サークルが発行するUSDCだけだ。ハイパーリキッドのスポット口座やHyperEVMのほか、ソラナ、アービトラム、イーサリアムからも入金できる。出金は、建玉に使っていない残高の範囲でいつでもできる。
ドキュメントによると、LPはMartingalerと呼ぶ仕組みで立ち上がる。この仕組みを説明した論文は、オンチェーンの投機的な賭けのゲームを、初期の資金なしで立ち上げる方法として、待ち行列による支払いを示している。
Papertrade、価格操作をリスクに挙げる
ドキュメントは、プロトコルの主なリスクとして、ハイパーリキッドのオーダーブックの価格操作を挙げる。最良気配を動かして、ゆがんだ価格で建玉を開閉し、利益を得られる可能性があるとしている。現在の仕組みでは、ゆがんだ価格を独立した価格と照合して退けることはできないという。
対策としては、ごく小さな利益を0とみなす処理、値動きが小さい利益ほど大きく差し引く仕組み、売買の方向ごとの建玉の上限を設けている。ただし、同社はいずれも価格操作を不可能にするものではないとしている。
管理者の権限も明示した。所有者はタイムロックを経て、手数料などの設定の変更、銘柄の追加、コントラクトの更新ができる。一方で、利用者の残高を止める管理者の機能はないとしている。
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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=158.01円)


