ビットコイン(
BTC)の保有量が世界最大の米ストラテジーは5日、米証券取引委員会(SEC)に提出した臨時報告書(フォーム8-K)で、9月28日〜10月4日に優先株STRCを計1億7,630万ドル(約279億円)買い戻したと開示した。同じ期間のビットコイン購入は334 BTC、2,870万ドル(約45億円)で、買い戻し額は購入額の約6.1倍にのぼる。
ストラテジー、STRC買い戻しがBTC購入の6倍に
| 期間 | STRCの買い戻し | BTCの購入 |
|---|---|---|
| 9月28日〜30日 | 103万3,168株、1億260万ドル | なし |
| 10月1日〜4日 | 74万634株、7,370万ドル | 334 BTC、2,870万ドル |
| 合計 | 1億7,630万ドル(約279億円) | 2,870万ドル(約45億円) |
ストラテジーのフォーム8-Kをもとに作成
買い戻しの原資は、前半が手元資金(USD Cash)8,040万ドルと、保有する現金などの利息2,220万ドル。後半は全額を手元資金でまかなった。優先株の買い戻し枠は、4日時点で5億4,720万ドル(約865億円)が残る。
ビットコインの平均購入価格は8万5,838.8ドル(約1,356万円)。MSTR株を市場で随時売り出すATMで得た1,570万ドルと、手元資金1,300万ドルを充てた。
優先株4銘柄のATMによる売り出しは、2期間ともゼロだった。
保有量は4日時点で84万8,000 BTC、平均取得価格は7万5,440.7ドルとなった。
優先株の配当と利払いに備える準備金(USD Reserve)からは期間中に1億4,250万ドルを支出した。4日時点の残高は48.8億ドル(約7,711億円)、手元資金は8億3,340万ドル(約1,317億円)だった。
第3四半期のデジタル資産の評価益は209.1億ドル(約3.3兆円)と見積もった。9月末に時価が取得原価を上回り、6月末の繰延税金資産41.2億ドルの評価性引当額を取り崩したため、繰延税金費用は約60億ドルから18.8億ドルに縮んだ。監査法人の監査は受けていない。
メタプラネットが世界2位に、ストラテジーとの差は約19倍
同じ5日、国内のメタプラネット(東証スタンダード:3350)は、第3四半期に1万BTCを売却して1万1,000 BTCを再取得し、9月30日時点の保有が4万4,000 BTCになったと発表した。
企業の保有量を集計するBitcoinTreasuriesでは、トゥエンティワン・キャピタルの4万3,514 BTCを486 BTC上回り、上場企業で2位となった。首位ストラテジーの84万8,000 BTCとは、なお約19.3倍の差がある。
同サイトの集計では、上場企業の保有は計127万9,033 BTC。ストラテジー1社でその66.3%を占める。
メタプラネットは売却の狙いを、ビットコインを実際に現金化できることを示し、信用格付けの取得につなげるためと説明した。同日には、調達資金を主にビットコイン・トレジャリー企業などが発行する優先証券に投資する新戦略も公表している。
JinaCoinの国内上場企業BTC保有ランキングでは、6日時点の同社のmNAVは0.67倍だった。
ストラテジーの信用指標、STRCのBTCリスクは3.96%
ストラテジーがウェブサイトで公開する信用指標のダッシュボードを6日に確認すると、ドル建て資産57億1,100万ドル(約9,024億円)に対し、転換社債6本の元本は計67億1,400万ドル(約1兆609億円)だった。差し引いた正味の負債は10億300万ドル(約1,585億円)になる。
優先株はSTREを含む5銘柄で、額面は計139億4,600万ドル(約2兆2,036億円)。最大はSTRCの89億8,500万ドル(約1兆4,197億円)で、全体の6割超を占める。
ダッシュボードの「BTC Rating」は、保有ビットコインの評価額726.5億ドル(約11.5兆円)を、返済順位の高い証券から積み上げた額で割った倍率と一致する。STRCまでの累計に対しては6.4倍、優先株全体では4.9倍だった。
同社独自の「BTC Risk」はSTRCで3.96%、信用スプレッドに換算した「BTC Credit」は48bpsとされる。
前提はビットコイン価格8万5,677ドル、変動率40%、年率リターン10%。同社は、いずれも例示で、格付け機関による格付けではないと注記している。
ストラテジーは同日、STRCなど米国上場の優先株4銘柄の配当を毎日に変える定款変更を、MSTR株主の投票にかけた。土日祝日も1日ごとに配当が積み上がり、翌営業日に支払われる。年間の配当率は変わらない。
採決は28日の臨時株主総会で行われる。可決されれば、STRCは11月2日に新しい頻度での初回の支払いを迎える。
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