Fortitude Mining設立、ビットコイン依存から脱却し収益多様化へ
暗号資産(仮想通貨)業界で最大級のコングロマリット「Digital Currency Group(デジタル・カレンシー・グループ:以下DCG)」は29日、新たなベンチャーマイニング子会社「Fortitude Mining(フォーティチュード・マイニング)」の設立を発表した。同社は、DCG傘下のマイニング企業「Foundry(ファウンドリー)」からスピンアウトしたもので、既存のビットコインマイニングに加え、高成長が見込まれるデジタル資産のマイニング機会を追求する構えだ。
DCGは、ブロックチェーン技術を基盤とした分散型エコシステムの発展に取り組む世界的なコングロマリットであり、これまでに40カ国以上で250社を超えるスタートアップに投資を行ってきた。特にファウンドリーは、2019年の設立以来、世界最大級のビットコインマイニングプールを運営し、仮想通貨インフラの中核を担う企業へと成長している。
この成功を基盤に、DCGはフォーティチュード・マイニングを独立した子会社としてスピンアウト。同社は、これまでのビットコインマイニングの専門知識を活かしながら、高成長デジタル資産のマイニング市場にも本格参入し、収益の多様化と長期的な価値創出を目指す。
フォーティチュード・マイニングは、ファウンドリーのマイニング部門として5年間蓄積した豊富なキャッシュフローと強固なネットワークを活用し、収益性の高いマイニング機会を開拓する。特に、新興デジタル資産のエコシステム内で、収益性の高いプロジェクトを選定し、マイニングを制度化する独自のアプローチを採用する。
DCGの創設者兼CEOであるバリー・シルバート氏は、プレスリリースで「フォーティチュード・マイニングを先導的なベンチャーマイニング企業としてスピンアウトすることで、資金調達、追加投資、一流の人材の誘致など、事業をさらに拡大するためのより大きな成長機会が生まれる」と述べた。
フォーティチュード・マイニングは2024年に新しいマイニング機器に多額の資本を投資し、2025年には新たな機器の購入と施設の取得にキャッシュフローを再投資する予定だ。
この新たな取り組みにより、DCGはビットコインマイニングの枠を超え、多様なデジタル資産の成長を支える存在となることを目指す。今後の市場動向や新規参入するマイニング対象の発表にも注目が集まるだろう。
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