CBB氏、30万・100万・1万ドル別の仮想通貨投資戦略を公開──オンチェーン分析で成功、1ドルが9,000ドルになった事例も

水澤 誉往
21 Min Read
画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

暗号資産(仮想通貨)投資家でインフルエンサーのCBB氏(@Cbb0fe)は21日から22日にかけて、資金規模に応じた複数の投資戦略をXで公開し、合わせて100万回以上の表示を記録した。同氏は「Whale Hunting Squad(クジラ狩り部隊)」のリーダーとしても知られ、最近では500万ドルのUSDCをHyperliquid(ハイパーリキッド)に投入するなど、積極的な投資活動で注目を集めている。

30万ドル保有者向け:1年間のフルコミット戦略

CBB氏は22日、「30万ドルの暗号資産を保有している場合」の戦略として、1年間のフルタイム投資計画を提示した。

具体的な配分と戦略は以下の通り:

  1. フルタイムで暗号資産に専念:3万-5万ドルを生活費として確保
  2. 主要暗号資産は保有しない:BTC、ETH、SOLは現段階では上昇余地が限定的
  3. ミームコインとレバレッジを完全排除:リスク管理を徹底
  4. 10万ドルをtrade.xyzでファーミング:1倍レバレッジを使用、IBKRでヘッジ、新しいオンチェーントレーディングの機会を探索
  5. 5万ドルでPendle YT(イールドトークン)取引:優れたファーマーの動きを追跡し、指値買いでYTのエクスポージャーを獲得。少額資本で高いファーム効果を実現
  6. 2.5万ドルでシビルファーム運営:200ウォレットを使用、1日2時間の作業と自動化、新しい機会を常に探索
  7. 7.5万ドルをDeFiに配置:$HYPEなどのコインが市場急落時に大幅下落した場合の押し目買いに備える
  8. 1年間で成果を出す:結果が出なければ就職する

この戦略は、主要暗号資産への投資を避け、新興プロトコルのファーミングとエアドロップ機会に集中する点が特徴だ。

100万ドル保有者向け:安定収入と分散投資

CBB氏が示した「100万ドルの暗号資産を保有している場合」の戦略は、安定した収入確保と分散投資を重視した内容となっている。

具体的な配分は以下の通り:

  • 50万ドル:DeFiで5-7%の利回りを得て生活費を賄う
  • 25万ドル:trade.xyzでファーミング運用
  • 5万ドル:200-500のウォレットを作成しシビルファーム運営
  • 20万ドル:USDC/USDTとしてAave(アーベ)に預け、暴落時の押し目買いに備える

同氏は「フルタイムで暗号資産に専念し、生活コストの低い都市に移住する。ミームコインやレバレッジは一切使わない」とリスク管理の重要性を強調。安定した収入源を確保しながら、新規プロジェクトのエアドロップ機会も逃さない戦略だ。

1万ドル以下の少額投資家向け:シビルファームに集中

一方、「1万ドル以下の暗号資産しか持っていない場合」の戦略は、より手間がかかるが高リターンを狙う内容となっている。

CBB氏が推奨する戦略:

  1. 仕事を見つける(現実的なアドバイスとして)
  2. 無意味なシットコインは買わない(リスク/リターンが悪い)
  3. シビルファームの運営
  • 100-200のウォレットを互いにリンクせず作成
  • 取引所から各ウォレットに50-150ドルを資金供給
  • 各ウォレットごとに「ストーリー」を作成し、通常ユーザーとして振る舞う
  • TGE(トークン生成イベント)前のプロトコル(新レイヤー1/2、Pumpfun(パンプファン)、DeFiプロトコル、プレデポジット等)で活動

同氏は「Plasma(プラズマ)への1ドルデポジットが9,000ドルのエアドロップになった事例」を挙げ、「これは今でも暗号資産で最高のリスク/リターン比だ。怠けるな」と少額投資家を鼓舞した。

関連:Plasma(XPL)、上場初日に急騰|一時9倍超を記録

オンチェーン分析が成功の鍵

CBB氏は21日の別の投稿で、オンチェーン分析が暗号資産において最も強力なスキルの一つだと強調し、自身の成功体験を公開している。

同氏によれば、2020年にはUniswap(ユニスワップ)について何も知らなかったが、他のスナイパー(高速取引者)のオンチェーン活動を観察してスナイピング手法を学んだという。2022年には元MEV競合他社がBlur(ブラー)をファーミングしているのをオンチェーンで発見して追随し、2025年にはHyperEVMローンチ時にアービトラージを行うウォレットを特定して自ら実践した。

「オンチェーン分析が私たちの人生を変えた。何が起きているのかを追跡し理解する必要がある」とCBB氏は述べ、ブロックチェーン上の取引データから市場の動きを先読みする重要性を説いた。

シビルファームとは

シビルファームは、複数のウォレットを使用してエアドロップ報酬を最大化する手法。プロジェクト側は不正対策を強化しているが、各ウォレットで異なる行動パターンを示し「本物のユーザー」として振る舞えば、依然として有効な戦略とされている。

ただし、この手法はプロジェクト側からシビル攻撃と見なされ、報酬が没収されるリスクもある。また、多数のウォレット管理には相当な時間と労力が必要だ。

CBB氏の一連の投稿は、資金規模に応じて全く異なるアプローチが必要であることを示唆している。30万ドル保有者は1年間フルコミットで新興機会を追求し、100万ドル保有者は安定収入を重視し、少額投資家は労力をかけて高リターンを狙う。そして全ての戦略に共通するのは、オンチェーン分析による情報優位性の獲得と、主要暗号資産やミームコインへの過度な依存を避けるリスク管理だ。暗号資産市場における現実的な投資戦略の一端が垣間見える内容となった。

関連:大型エアドロップ期待のPerp DEX(分散型取引所)一覧|ネクストハイパーリキッドは?

仮想通貨の最新情報を逃さない!GoogleニュースでJinaCoinをフォロー!

JinaCoinメルマガ開始
Share This Article
Follow:
株式会社jaybe 代表取締役。香川県三豊市出身。2010年4月、株式会社一誠社入社。2011年よりFX取引を開始。2016年3月30日、bitFlyer代表取締役社長・加納裕三氏が出演する動画で仮想通貨に興味を持ち、 1BTC価格47,180円で0.02BTCを購入したことが仮想通貨投資の始まり。2017年11月、仮想通貨投資で身に付けた知識・経験を活かし、自身初のブログ「次男坊の仮想通貨な日」を立ち上げ。2018年4月、JinaCoinの前身である「ジナキャッシュ」開設。2019年10月、収益の安定化に成功し、株式会社一誠社を退職、個人事業主として独立。2020年6月、事業拡大に伴い、株式会社jaybe(法人番号:7470001018079)を創業。 2023年、メディアの名称を「JinaCoin」に変更。月間15万PVを超える仮想通貨情報メディアに成長させる。現在は仮想通貨投資を行う傍ら、仮想通貨の普及活動やマーケットリサーチ等を行なっている。2024年6月、一般社団法人 日本クリプトコイン協会の「暗号通貨認定アドバイザー」資格を取得。仮想通貨投資活動:現物保有・デリバティブ取引・DeFi運用・エアドロップ活動。好きな銘柄:ビットコイン。著書:海外FXのはじめ方完全ガイド。WEB取材:凄腕FXトレーダーへインタビュ ー!vol.8=TitanFX。趣味:投資全般・SEO・読書
コメントはまだありません

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA

厳選・注目記事

YouTube

その他のニュース

CBB氏、30万・100万・1万ドル別の仮想通貨投資戦略を公開──オンチェーン分析で成功、1ドルが9,000ドルになった事例も

暗号資産(仮想通貨)投資家でインフルエンサーのCBB氏(@Cbb0fe)は21日から22日にかけて、資金規模に応じた複数の投資戦略をXで公開し、合わせて100万回以上の表示を記録した。同氏は「Whal…