5億ドル(742億円)規模のドージコイン財務戦略開始
暗号資産(仮想通貨)関連事業を手がけるナスダック上場の米国企業「Bit Origin(ビットオリジン:BTOG)」は21日、約4,054万枚のドージコイン(DOGE)を購入したと発表した。平均購入単価は約0.2466ドルだった。
同社は7月17日、最大5億ドル(約742億円)の資金枠を確保し、ドージコインを中核とする財務戦略を開始すると発表しており、今回のニュースはその動きに続くものだ。
ビットオリジンは、ドージコイン1単位あたりの株式価値、いわゆる「ドージ・パー・シェア(DOGE-Per-Share、DPS)」の増加を通じて、株主に対する長期的な価値提供を掲げている。DPSは、同社が保有するドージコインの総量を、発行済みのクラスAおよびクラスB普通株式数で割って算出される指標であり、今回の数値は約0.691となっている。
会長兼CEO兼COOであるジンハイ・ジャン氏は、「我々の“新たな起源(origin)”が始まった」と述べ、今回のドージコイン取得を戦略転換の起点と位置づけた。また、「ドージコインはマイクロペイメント領域における実用性が高まりつつあり、開発者や機関投資家の関心も再燃している。現在の市場環境は、ドージコインがDeFiの文脈で進化するのに適している」との見方を示した。
ドージコインは、ビットコインやイーサリアムに比べて価格変動が大きく、上場企業による採用例も少ない。そうした中で、ビットオリジンが財務戦略の中核に据えたのは、既存の枠組みに依存しない成長ポテンシャルと、流動性・市場認知度の高まりを見据えた独自の判断といえる。リスクはあるが、それ以上に先行者としての優位性を狙った動きとして注目される。
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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=148.49円)