米ビットマイニング、ソラナに大型投資──27,191 SOL取得と自社バリデータ稼働

伊藤 将史
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画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場する暗号資産(仮想通貨)インフラ企業「BIT Mining(ビットマイニング)」は5日、ソラナ(SOL)エコシステムへの本格参入戦略の一環として、27,191 SOL(約489万ドル/約7億2,200万円相当)を取得し、自社初のソラナバリデータを立ち上げたと発表した。

7月の戦略発表後、初の具体的なアクション──約7.2億円相当を取得

ビットマイニングは7月10日に、最大3億ドルを調達してソラナの取得とインフラ開発に集中する計画を明らかにし、従来のマイニング事業から「ソラナトレジャリー戦略」へと事業の中核を移行する方針を示していた [JinaCoin]。今回の動きは、戦略転換後、初の具体的なアクションとなる。

同社は今回取得したソラナを活用し、自社運営のバリデータでステーキングを開始した。これにより、ソラナネットワークの分散性とセキュリティに貢献すると同時に、ステーキング報酬という形でオンチェーン収益を得ることを目指す。

「単なる保有ではない」ネットワークへの貢献を強調

ビットマイニングの会長兼最高執行責任者(COO)であるボー・ユー氏は、今回のバリデータ立ち上げについて、「我々のソラナ戦略を具体化するための基礎的な一歩だ。我々はただソラナを保有するだけでなく、ネットワークの力になる手助けをしている」と述べた。さらに、「これはソラナの可能性に対する我々の信念と、その成長、セキュリティ、分散化をサポートする有意義なインフラを構築するという我々のコミットメントを示すものだ」と語り、エコシステムへの長期的な貢献を強調した。

ビットマイニングは今後もソラナの保有とインフラの拡充を両輪で進めながら、ステーキングやバリデータ運用を含むエコシステム内の事業機会を積極的に模索していくとしている。同社は、7nm ASIC設計やデータセンター運営といった従来のマイニング事業で培った能力を、今回の戦略的転換をサポートするために再利用していくと述べており、マイニング企業として培ってきたインフラ技術と専門知識を活かし、ソラナのオンチェーン経済圏で財務的・戦略的な利益を獲得する狙いがあるとみられる。

企業による仮想通貨投資戦略としてビットコインイーサリアムを保有する事例が増えている中で、ソラナを主な投資対象に据えるビットマイニングの戦略は注目に値するだろう。同社のソラナ投資がエコシステムにどのような影響を与えるのか、注視しよう。

関連:米上場「ビットマイニング」、最大3億ドルでソラナ購入へ──マイニング企業の大型投資戦略
関連:ソラナ(SOL)の今後と将来性は?高騰要因や価格予想を徹底解説

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=147.62円)

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2017年の仮想通貨ブームの頃に興味を持ち、以降Web3分野の記事の執筆をし続けているライター。特にブロックチェーンゲームとNFTに熱中しており、日々新たなプロダクトのリサーチに勤しんでいる。自著『GameFiの教科書』。
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