ビットコイン
BTCは年明けも引き続き小幅レンジ(8万6,000ドル~9万ドル)内で推移している。相場の落ち着きとともに、オンチェーン上からは底値形成を示唆する新たなデータが確認された。
シャープレシオが「低リスクゾーン」突入を示唆
オンチェーン分析企業、クリプトクオントのアナリストであるDarkfost氏は1日、自身のXにて「ビットコインが歴史的に見ても重要な『低リスクゾーン』に近付いている」との見解を投稿した。
Darkfost氏が着目したのは、ビットコインのリターンとボラティリティの関係から、どれだけ効率的にリスクを取れているかを測るSharpe ratio(シャープレシオ)という指標だ。一般的に数値が高いほど、リスクに対して高いリターンが得られていることを意味する。
通常、シャープレシオが低い、あるいはマイナスになる局面は「リスクが高い」と解釈されがちだ。しかし、ビットコインのようにもともと高いボラティリティを持つ資産では、意味合いがやや異なる。この場合、シャープレシオの低下は、ボラティリティが高止まりする一方で価格が下落し、すでに損失が現実化していることを示しているに過ぎない。
実際、過去のビットコイン相場を振り返ると、含み損や実現損の拡大と高ボラティリティにより、大きなドローダウンとマイナスリターンが重なったタイミングが、むしろ最良の投資機会となるケースが多い。
現在のシャープレシオは約マイナス0.5とされており、過去においても優れた買い場が形成されてきた水準に近いとDarkfost氏は分析している。
もちろん現段階が底値と断定することはできないが、少なくともリスク・リワードの観点では、環境が改善し始めている可能性は高いといえるだろう。
マイニングコストへの価格接近で下値余地は限定的か
ビットコイン流動性と市場心理分析の専門家であるCrypNuevo氏は2日、自身のXにて「ビットコインの価格がマイニングコストに接近している」と指摘した。
マイニングコストは、1ビットコインを採掘するために必要とされる平均的なコストを示すもので、歴史的に価格の下値を支える強力なサポートとして機能してきた。
現在、マイニングコストは約7万4,000ドルとなっており、足元のビットコイン価格と非常に近い水準に位置している。過去の傾向を考えると、ここからの下落余地は「非常に限定的」とCrypNuevo氏は分析し「一般的に、マイニングコストを下回った状態が長く継続することはない」と強気の姿勢を見せた。
コインベースプレミアムは昨年2月以来の低水準
一方で、オンチェーンデータのCoinbase Premium Index(コインベースプレミアム)は一時マイナス0.17と、2025年2月以来の低水準に達した。

コインベースプレミアムとは、米国を拠点とする仮想通貨取引所であるコインベースと、世界的な取引所であるバイナンスにおけるビットコイン価格の差から割り出される数値で、強気・弱気相場の先行指標として多くの投資家から重要視されている。
この指標がマイナスであるということは、米国投資家のビットコインに対する関心が薄れていることを意味しており、同時に需要の低下も示唆している。市場に大きな影響力を持つ米国投資家の需要低下は、ビットコイン価格の上値を重くする大きな要因となりかねない。
ビットコインの底値形成を示唆するデータが複数確認され、トレンド転換が期待される局面だが、相場が勢いを取り戻すには、米国投資家の需要増が重要な要素の一つとなるだろう。今後もオンチェーンデータを注視し、相場転換のタイミングを見極めていきたい。
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