2億ドル資金調達でステーキング収益日額約958万円を実現
米国ナスダック上場企業のUpexi Inc.(NASDAQ: UPXI)は5日、同社のSolana(ソラナ、SOL)保有量が200万SOLを突破したと発表した。8月4日時点で2,000,518 SOLを保有しており、SOL価格167.26ドルベースで評価額は約3億3,460万ドル(約510億円)に達している。
同社の保有量は6月末の735,692 SOLから172%の大幅増加を記録した。この急激な拡大は7月に実施した2億ドル規模(約295億円)の資金調達が奏功したもので、コンバーチブル・ノートと普通株式の発行により調達した資金をソラナ購入に充当している。
7月の主要な購入として、7月21日に100,000 SOL、7月23日に83,000 SOLの大型取得を実行した。購入したSOLの約57%は、現物価格から10%台半ばの割引価格で取得できるロック付きSOLで構成されており、株主に対して組み込み利益を提供する構造となっている。
ステーキング収益で日額約958万円の収益を確保
Upexiの最高経営責任者であるアラン・マーシャル氏は「7月はUpexiにとってゲームチェンジャーとなる月だった。特に付加価値の高い資金調達とその結果としてのソラナトレジャリーの劇的な増加が印象的だ。月間で2億ドル以上を調達し、ソラナ保有量を172%以上増加させて200万SOLに到達した」と述べた。
同社が保有するSOLの実質的にすべてをステーキングしており、約8%の年利回りを獲得している。現在の日次収益は約65,000ドル(約958万円)に達しており、安定した受動的収益を確保している。
8月4日時点で5,889万株が発行済みとなっており、1株あたり約0.0339 SOLの割合でSOLを保有している計算となる。
Basic mNAVは0.88倍で取引、割安な投資機会を提供
同社の投資価値を測る指標として、mNAV(修正純資産価値)が注目される。mNAVは企業が保有する暗号資産(仮想通貨)の時価総額と株式時価総額を比較する指標で、1倍を下回る場合は株価が暗号資産の保有価値を下回って取引されていることを意味する。
Upexiの8月4日時点でのBasic mNAVは0.88倍となっており、株式市場では同社の暗号資産保有価値に対して割安で取引されている状況だ。さらに、コンバーチブル・ノートの転換や現金の暗号資産購入を想定したFully-Loaded mNAVは1.57倍で算出されている。
Solana エコシステムの成長も追い風
7月のソラナネットワークは強力な成長を記録しており、日次アクティブアドレスが440万件(前年同期比144%増)、手数料収入が4,110万ドル(約61億円、前年同期比2640%増)と大幅な拡大を示している。
ETF分野では、REX-OspreyのソラナステーキングETFが12取引日で運用資産1億ドル(約147億円)を突破するなど、制度化の進展も追い風となっている。また、VanEck(ヴァンエック)、Bitwise(ビットワイズ)、Grayscale(グレイスケール)、Fidelity(フィデリティ)など7つの資産運用会社が7月31日にSolana現物ETFの修正版S-1登録届出書を一斉に提出しており JinaCoin、10月の最終決定期限に向けて承認への期待が高まっている。
Upexiは消費者製品の開発・製造・流通を手がける企業として事業を展開しつつ、仮想通貨ポートフォリオを通じた資産管理事業に参入している。同社の戦略的なソラナ投資は、ブロックチェーン技術の成長に伴う企業価値向上を目指した取り組みとして位置づけられている。
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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=147.4円)