SPARスイス、BTC対応の背景──普及を目指すDFXの狙い
暗号資産(仮想通貨)決済ソリューションを提供する「DFX(ディーエフエックス)」は25日、スイスの大手スーパーマーケットチェーン「SPAR(スパー)」のクロイツリンゲン店で、ビットコイン(BTC)による店頭支払いが可能になったことを発表した。これは、同社が4月16日に発表したツーク店に続く導入となる。
今回新たにビットコイン決済が利用可能になったのは、クロイツリンゲンのヴァインシュトラーセ23/25にある店舗で、さっそくビットコイン決済で商品を購入した利用者も確認されている。4月16日には、ツーク市の店舗での導入が発表されており、短期間で導入店舗が拡大した形だ。
両店舗での決済は、ビットコインのレイヤー2技術「ライトニングネットワーク(LN)」を利用し、さらにLNURL規格を用いて行われる。ライトニングネットワークは、ビットコインの送金速度向上と手数料削減を実現する技術であり、これにより日常的な少額決済での利用が容易になる。
決済システムには、DFXが開発した新しいソリューション「OpenCryptoPay(オープンクリプトペイ)」が採用されている。これは、「対面での暗号資産決済のためのソリューション」とされており、顧客がビットコインで支払い、店舗側は法定通貨スイスフラン(CHF)で受け取れる仕組みになっている。
DFXは「一歩一歩、私たちは日常的な暗号資産決済を現実のものにしていきます」と述べており、ビットコイン決済のさらなる拡大を目指している。
スパーはヨーロッパを中心に48カ国以上の地域で13,900以上の店舗を展開する世界最大の食品小売りチェーンで、スイス国内にも250店舗以上を持つ。今後も、さらなるビットコイン決済の普及に期待したいところだ。
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