Sushiswapは分散型取引所(DEX)の分野で注目を集めていますが、その使い方や特徴、収益を得る方法など初心者には理解しにくい部分があります。本記事では、Sushiswapの基礎知識から活用方法やコツ、リスクなどを詳しく解説し、初心者でもわかりやすくお伝えします。
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目次
分散型取引所「SushiSwap(スシスワップ)」とは?
Sushiswap概要
Sushiswap(スシスワップ)は、2020年8月にEthereumブロックチェーン上にローンチされたDEX(分散型取引所)です。Uniswapのコピーとしてスタートしましたが、その後独自の特徴を持ったプロトコルとして進化しました。
Sushiswapは世界中から注目されており、1日当たりの取引高は2,000万ドルとDEXの中でもベスト20位以内に入っています。世界中から注目されている理由としては、Uniswapよりも高いAPY(年率利回り)を提供していること、そしてたくさんの機能を持っていることが挙げられます。現在もなお、取引高やユーザー数は増加傾向にあり、今後ますます多様化したサービスを提供することが期待されています。
Sushiswap上でできることとして、主に以下の3つが挙げられます。
- Swap(交換):
自分が持っているトークン(通貨)を他のトークンと交換すること。
- Liquidity Pool(流動性プール):
トークンのペアを預け、利息などの報酬を提供すること。
- Kashi(貸し借り):
自身が保有しているトークンを担保として、別のトークンを保有すること。
上述の通り、SushiswapはDEXであるため、運営者がトークンの管理、取引の流れをコントロールすることはありません。その一方で、ハッキングといったセキュリティ上のリスクがあることは押さえておきましょう。
なお、Sushiswapが実施しているセキュリティ対策には、以下の3つが挙げられます。
- コード監査:
第三者の監査機関によってエラーや脆弱性、バグなどを発見し、問題発生を事前に防ぐこと。
- Bug Bounty:
バグを見つけたユーザーに対し報酬を支払うこと。開発者とユーザーの間にwin-winの関係を築くことができる。
- 多層セキュリティ構造:
セキュリティ対策を多岐にわたって講じること。1つのセキュリティが破られても他のセキュリティによってハッキングを防ぐことがができる。
このようにSushiswapはいくつものセキュリティ対策を講じており、現在もなおユーザーの資産を守るためにセキュリティにお改善に取り組んでいます。ただし、完全なセキュリティ対策はありません。ユーザーが自身のトークンを管理する責任があることを十分に認識しておきましょう。
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Sushiswap(スシスワップ)の始め方
Sushiswapを始めるには、仮想通貨のウォレットを開設する必要があります。Metamaskはもちろんのこと、WalletConnect、Coinbase Walletなど様々なウォレットを使用することが可能です。
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この記事では、Metamaskを用いて、Arbitrumチェーン上でSushiswapを活用する方法を解説します。
イーサリアムをメタマスクに用意する
イーサリアムは国内取引所で購入することが可能です。以下、イーサリアムを準備するステップについて説明します。
STEP
国内取引所の口座開設
国内取引所に口座を開設していない方は、まず口座を開設しましょう。
おすすめ国内仮想通貨取引所
- GMOコイン
GMOコインは手数料の安さ、取扱銘柄の多さなどで定評のある国内取引所です。特に仮想通貨の送金手数料が無料のため、海外仮想通貨取引所やメタマスクなどへの送金におすすめです。
- コインチェック
コインチェックは国内最大手の仮想通貨取引所です。手数料無料で仮想通貨売買ができ、仮想通貨の積み立てやレンディングなど豊富なサービスを提供しています。特に扱いやすいスマホアプリの評価が高く、仮想通貨初心者におすすめの国内取引所です。
- SBI VCトレード
SBI VCトレードはネット証券大手のSBIグループが運営する国内取引所のため信頼性の高い国内取引所です。入出金、送金手数料などが無料なので海外取引所への送金にもおすすめ。手軽にレンディングなどの投資サービスを利用できるので、預けたまま資産運用も可能です。
- DMM Bitcoin
DMM BitcoinはDMMグループが運営する国内取引所。レバレッジ取引に対応する通貨数が豊富な点が特徴です。送金に利用できる通貨数は少ないのですが、送金手数料が無料なので海外取引所への送金でも利用できます。
- bitFlyer
bitFlyerは国内最大級のビットコイン取引量を誇る国内取引所です。買い物でビットコインが貯まるクレジットカードや、Tポイントをビットコインに交換できるサービスが豊富な点が特徴です。また、小額から仮想通貨を手数料無料で購入できる点も魅力です。
国内取引所はトラベルルールにより海外業者との送金やり取りができない場合があります。
その場合は、メタマスクなどのプライベートウォレットを経由して送金すれば問題ないので、焦らず対応してみてください。
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Sushiswap(スシスワップ)の使い方【Swap(交換)】
SushiswapではMetamask内にトークンを入れていれば、簡単に別のトークンにSwap(交換)することができます。ここではSwapの手順について解説します。
ウォレットを接続
STEP
Sushiswapのウェブサイトにウォレットを接続する
ますはSushiswapのウェブサイトにウォレットを接続します。Sushiswapのウェブサイトにアクセスしたら画面右上の「Enter App」をクリックします。
STEP
「Connect Wallet」を押してウォレットと接続
次に、画面右上もしくは画面中央の「Connect Wallet」ボタンをクリックしてウォレットと接続します。
STEP
ウォレットアドレスが表示
ウォレットが接続されたら右上にウォレットアドレスが表示されます。
トークンをSwap(交換)する
STEP
「Swap」を選択
ここからはトークンをSwap(交換)するやり方を説明します。画面左上の「Trade」から「Swap」をクリックします。
STEP
「Swap」ボタンをクリックする
上に交換元のトークン、下に交換先のトークンがくるように選択します。今回はイーサリアムをUSDTにSwapします。
トークンを選択した後、交換したい数量を入力すると自動的に現在の交換レートが表示されます。表示内容を確認して問題がなければ下の「Swap」ボタンをクリックしましょう。
STEP
スワップ完了
「Swap」ボタンをクリックすると、交換レートとガス代が表示されるため、内容を確認して問題がなければ「Confirm Swap」をクリックします。
するとウォレットアプリが開くので「確認」を押せばSwap完了となります。
なお、Swap画面中央の歯車ボタンをクリックすると、Slippage toleranceやTransaction Deadlineを設定する画面が表示されますが、Swapの場合は設定不要です。
なお、Ethereumチェーンでアクセスした場合に指値取引が可能であり、指値取引を行う際にSlippage toleranceやTransaction Deadlineを設定します。
Slippage(スリッページ)とは?
注文した時の価格と約定した時の価格の差のことを指します。できるだけスリッページは小さい方がいいですが、マイナーなトークン同士では、トレードが成立しない場合があります。
Transaction Deadlineとは?
注文してから一定時間経過後に自動的に注文をキャンセルする設定のことです。
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Sushiswap(スシスワップ)の使い方【Liquidity Pool(流動性プール)】
Sushiswap上でトークンのペアを作ることで、流動性を供給することができます。作ったトークンのペアでSwapされた時、報酬として「SLPトークン」と「SUSHIトークン」を入手することができます。ここでは、トークンのペアの作り方について説明します。
STEP
トークンのペアを選ぶ
まず上部メニューの「Liquidity」から「Add」をクリックすると、上記のページに移動します。そこで流動性を提供するペアを選択しましょう。
ペアを選択すると、流動性を供給するためのレートが表示されます。このレートに基づき必要なトークンの数量が自動で計算されます。
なお、流動性が供給されているペア、数量、APR(年率換算利回り)を「Onsen Menu」で確認することができ、そこからも流動性を供給することができます。
STEP
流動性供給の完了
「Approve WETH」をクリックするとウォレットアプリが開くので「確認」を押せば完了となります。
STEP
ポジションの表示
上部メニューの「Liquidity」から「Pool」をクリックすると、現在のポジションを確認することができます。
STEP
流動性の解除
ポジション確認画面の「Remove」をクリックすると、流動性を解除することができます。「Percent to remove」で流動性を解除する割合を入力し、「Approve」をクリックしましょう。
すると、ウォレットアプリが開くので「確認」を押せば完了となります。
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Sushiswapの使い方についてのヒントとコツ
これまでSwap、Liquidity Poolのやり方について説明してきました。特にLiquidity Poolをうまく活用することでたくさんの収益を上げることが可能です。一方で、Shshiswapを使う上で注意すべきこともあり、気づかないうちに大量の手数料を払っていたり思わぬ損失を抱える可能性があります。
ここではSushiswap上でSwapやLiquidity Poolを行う上でのヒントやコツについて説明します。
Swapのガス代を抑えるコツ
DEXや仮想通貨に限らず、金融商品で収益を上げるためには余計な手数料を払わないことが重要です。そのため、Sushiswap上でSwapを行う際もガス代には十分に気を付ける必要があります。
Swapを行う時期によってガス代は変動します。ガス代が安い時期は「市場が静かな時」です。仮想通貨全体的にボラティリティが低く、相場が動いていないときはガス代が安くなる傾向があります。その一方で、仮想通貨全体的にボラティリティが高く、取引が活発に行われているときはガス代が高くなる傾向があります。このことを念頭に置いたうえでSwapの時期を検討することで、ガス代を抑えることが可能となります。
Liquidity Poolの選び方
Onsen Menuのペア一覧を見てみると、中にはAPRが100%を超えるペアがあり、衝動的にペアを作りたくなる気持ちが芽生えるかもしれません。ただし、APRが高いペアは、片方のトークンの価格変動が激しかったり、ペア同士のSwapがあまり行われなかったり、何かしらのリスクを抱えていることがあります。
特に、片方のトークンの価格がもう片方のトークンの価格よりも大きく変動する場合、インパーマネントロスが起こるため十分に注意が必要です。
インパーマネントロスとはトークンのペア同士の価格の比が変動する時に発生する損失のことを言います。
そのため、初めのうちはステーブルコイン同士のペア、価格変動の小さいトークンのペアで流動性を提供することをオススメします。
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Sushiswap(スシスワップ)で収益を得る方法
ここでは、Sushiswap上で収益を得る方法について解説します。収益を得る方法については、以下の3つが挙げられます。
- Liquidity Poolによる収益
- Sushiトークンのステーキングによる収益
- Kashi上でトークンを貸し出すことにより得られる収益
まず、Liquidity Poolによる収益について説明します。流動性を提供したペアでSwapが行われた場合、流動性を提供したユーザーに対して報酬が支払われます。流動性を提供することによって得られる収益については、Onsen MenuのAPRで確認しましょう。
0.25%の手数料と、0.05%のSUSHIトークンの2つを報酬として受け取ることができます。
続いて、Sushiトークンのステーキングによって得られる収益について説明します。画面上部のExploreにカーソルを合わせ、「Sushi Bar」をクリックします。すると、「Stake SUSHI」が表示されるため、自身が保有しているSUSHIトークンをステーキングすることができます。なお、SUSHIトークンのステーキングで得られる報酬は「xSUSHIトークン」で、2023年3月現在で1xSUSHI=1.3531SUSHIとなっています。
ステーキングはEthereumチェーンに対応している機能で、Arbitrumチェーンでは対応していないことにご注意ください。
最後にKashi上でトークンを貸し出すことにより得られる収益ですが、2023年3月現在、Kashi1.0は利用できず、LendingとBorrowing機能の両方が使えない状態となっています。アップデートされ次第更新する予定です。
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Sushiswap(スシスワップ)の使い方に関するよくある質問
Sushiswapの機能の1つ「Bentobox」ってなに?
「Kashi」上でトークンの貸し借りを行うためのプラットフォームのことです。「弁当箱」が由来となっています。
Sushiswapの基盤ブロックチェーンに「Arbitrum」、「Polygon」が追加されたことによる影響は?
Sushiswap上でのTransactionがより高速に、かつより安価に行うことが可能になりました。これにより、より多くのユーザーがSushiswapを利用するようになることが期待されます。
Sushiswapはスマホに対応していますか?
いいえ、Sushiswapはスマホには対応していません。
SushiswapのMISOとはなんのことですか?
MISOはSushiswap上のIDOプラットフォームのことです。IDOはInitial DEX Offeringの略で、トークンを初めて発行するプロジェクトが、DEX上でトークンを販売する方法です。
Sushiswapで利用できるネットワークが知りたいです。
Sushiswapで利用できるネットワークは多岐に渡り、主要なものとしてはEthereumネットワーク、Polygonネットワーク、Binance Smart Chainネットワーク、Avalancheネットワーク、Fantomネットワークが挙げられます。
SushiswapはPolygon(ポリゴン)に対応していますか?
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まとめ
今回は分散型取引所Sushiswapの使い方について解説しました。Sushiswapの特徴をおさらいすると以下の通りです。
Sushiswapの特徴
- SushiswapはDEXの中で世界最大級の規模を誇っている。
- 対応基盤チェーンは多岐に渡っている。
- Liquidity Pool、Staking、Kashiにより収益を得ることが可能。
今もなおサービスを拡大しているSushiswapに今後も目を離せません。
参考文献
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