米ビットコイン投資企業ストラテジー(旧マイクロストラテジー:MSTR)」は17日、11月10~16日にかけて8178 BTCを約8億3,560万ドル(約1,294億円)で追加購入したと発表した。これにより、同社のビットコイン保有総量は649,870 BTCに達し、評価額は約9.4兆円にのぼる。
巨額の資金調達枠を背景に、強気姿勢を改めて明確化
今回の購入価格は1 BTCあたり約102,171ドルで、これにより同社の平均取得価格は1 BTCあたり約74,433ドルとなった。今回の購入は、普通株および優先株(STRF、STRC、STRK)のATMプログラム(株式売却枠)による収入を原資としている。
具体的な調達額は以下の通り。
- STRF:約3.9万株(約4.4万ドル/約6.8億円)
- STRC:約131万株(約1億3,120万ドル/約203億円)
- STRK:約5,513株(約50万ドル/約7,743万円)
11月16日時点で、総額約7兆円相当の発行枠が以下のとおり残っており、今後も同様の手法でビットコインを追加購入する余力がある。
- STRK:約203億ドル(約3.1兆円)
- クラスA普通株式:約158億ドル(約2.4兆円)
- STRD:約41億ドル(約6,350億円)
- STRC:約40億ドル(約6,195億円)
- STRF:約16億ドル(約2,478億円)
ストラテジー社は先週、保有ビットコインを大規模に移動したことで、同社が売却しているのではないかとの憶測がSNS上で急速に広がった。
これを受け、共同創業者兼会長マイケル・セイラー氏が「全くのデマだ。むしろ現在ビットコインを購入中だ」と明言し、火消しに走る形で投資家の不安を抑えた。さらに16日には「₿ig Week」と投稿し、今回の大型購入を前もって示唆していた。
ストラテジーによる今回の数千億円規模の追加購入は、ここ最近続いていた数十億円レベルの購入を大きく上回る、久々の大型投資だ。調達枠を活用した積極姿勢が再確認され、同社が依然として強気の長期戦略を堅持していることを示す動きと評価できる。
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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=154.8円、1 BTC=14,549,761円)




