ポリマーケット、株価や指数の上昇・下落に賭けられる「アップ/ダウン市場」を開始

ヤマダケイスケ
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画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

分散型予測市場ポリマーケットが15日、株価や株価指数の上昇・下落を予測して暗号資産(仮想通貨)を賭けられる「アップ/ダウン市場」を立ち上げたことが明らかになった。

終値と始値の比較で結果判定、信頼性の高い情報源を採用

これまでポリマーケットは政治やマクロ経済、暗号資産などの分野を中心に予測市場を展開してきたが、今回の動きによって金融市場への領域拡大が図られた形だ。海外の暗号資産メディアであるザ・ブロックによると、この新機能では個別株や株式指数の値動きのほか、企業決算やIPO(新規株式公開)などの幅広い金融関連イベントも取り扱われるという。

アップ/ダウン市場の仕組みはシンプルで、ユーザーは指定された日付での株価・株価指数の終値が始値よりも高いと予想する場合は「アップ」、逆に低いと見込む場合は「ダウン」に賭けるというものだ。なお、終値と始値が完全に一致した場合には引き分け(50-50)とみなされる。

また、市場の混乱や取引停止などにより公式な始値・終値が取得できないケースにも対応。代替ルールとして通常取引時間中に最初に有効と判断された取引価格を使用し、信頼性と公平性を保つための仕組みを整備している。

結果判定に用いられるデータは、ウォール・ストリート・ジャーナルやナスダックなど信頼性の高い情報源に基づく。執筆時点では、エヌビディアやグーグルをはじめとした大手企業の株価に関する市場が立ち上がっており、早くも活発な予測取引が行われている。

今回の新機能は、従来の証券口座や信用取引を必要とせずに株価変動を予想し、その結果に基づいて収益を得られる仕組みになっている。これは株式市場に慣れていない暗号資産ネイティブユーザーにとって、より手軽かつ透明性の高い投資手段となる可能性が考えられそうだ。

ポリマーケットは単なる予測プラットフォームから、金融市場とブロックチェーン技術を融合させた新たな投資エコシステムへ進化しつつある。今後、暗号資産ネイティブ層を中心にアップ/ダウン市場がどのように定着し、既存の金融取引と競合・共存していくかに注目していきたい。

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仮想通貨やBCGをメインに執筆活動を行うWebライター。2021年、ビットコインの大幅な値上がりに興味を持ち、仮想通貨の世界に参入。Binance、Bybitをメインに現物取引やステーキングサービスを活用し、資産運用を進めている。
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