世界最大級の暗号資産取引所運営会社バイナンスの日本法人バイナンス・ジャパンは9日、ソフトバンクグループのPayPay株式会社との資本業務提携を発表した。PayPayがバイナンス・ジャパンの株式40%を取得し、2025年9月から持分法適用会社となった。この提携により、PayPayの7,000万人を超えるユーザーベースと、バイナンスのブロックチェーン技術を融合して日本でのWeb3普及を加速する。
キャッシュレス決済と暗号資産の融合を実現
今回の戦略提携は、PayPayが構築した日本最大級のキャッシュレス決済インフラと、バイナンスの革新的なブロックチェーン技術を組み合わせ、シームレスな金融体験の提供を目指すもの。両社は相互の強みを活かした製品・サービスの共同開発を進める。
初期段階の取り組みとして、以下のサービス統合が検討されている
- バイナンス・ジャパンアプリ内での「PayPayマネー」を使った暗号資産(仮想通貨)購入機能
- 暗号資産売却時の「PayPayマネー」への出金オプション提供
これにより、PayPayユーザーは従来のキャッシュレス決済と暗号資産取引を一体化したサービスを利用できるようになる見込みだ。
日本の金融インフラ発展に貢献
PayPay法人金融事業戦略部長の柳瀬 将良氏は「世界最大の暗号資産取引所であるバイナンスの一部であるバイナンス・ジャパンに投資することで、PayPayの利便性と安全性を組み合わせたソリューションをバイナンスユーザーに提供する」とコメント。ユーザーニーズに応じた幅広い金融サービスの実現により、日本の金融インフラ発展に貢献する姿勢を示した。
バイナンス・ジャパンの千野剛司代表取締役は「PayPayの幅広いユーザー規模とバイナンスの革新的技術の組み合わせにより、全国の人々にWeb3をより身近にし、安全でシームレスなデジタル資産サービスを提供できる」と期待を表明した。
この提携は、日本における暗号資産の日常利用拡大と、Web3エコシステムの成長促進に向けた重要な一歩となりそうだ。