マルチキャッシュレス決済ソリューション「StarPay(スターペイ)」を展開する株式会社ネットスターズは23日、羽田空港第3ターミナル内の一部店舗において、米ドル連動型ステーブルコイン「USDC」を支払い手段として導入するサービス実証を近日中に開始すると発表した。実店舗でのステーブルコイン決済の取り扱いは日本初(同社調べ)の試みとなる。
世界的なデジタル通貨への関心とインバウンド需要に対応
今回の取り組みは、日本の空の玄関口である羽田空港において、海外で普及が進むステーブルコインを決済手段に加えることで、訪日外国人の多様なニーズに応え、利便性の向上とキャッシュレス化の推進を図ることが目的だ。
USDCを実店舗の決済に接続するにあたり、今回の実証実験では、ネットスターズが培ってきたQRコード決済のゲートウェイ技術を活用する。
具体的には、提携先の「WEA JAPAN」が開発したステーブルコイン決済用QRコードを、スターペイの対応銘柄に追加。利用者は自身のスマートフォンでQRコードを表示し、店舗側がそれを読み取ることで決済が完了する仕組みになっている。

加盟店側は、既存のスターペイのオペレーションを変更することなく導入でき、事務コストを抑えながら次世代の決済手段に対応できる。
プレスリリースによると、本プロジェクトは、担当の清水音輝弁護士による「国内法規制の適用関係を整理し、資金決済法を遵守したスキーム」であるとの確認を経て実施される。
ネットスターズの代表取締役社長CEO、李剛氏は「世界的に注目されるステーブルコインの実店舗決済を、羽田空港で実現できることを大変光栄に思います。今回のサービス実証を第一歩として、Web3とリアル社会をつなぎ、より多くの方々に新しい価値を届けていきたいと考えています」と豊富を語った。
同社は今後、実証結果を踏まえ、他の空港や大型商業施設への展開を検討し、ステーブルコインの社会実装を推進する方針だ。ステーブルコインの実店舗での利用にどれほどの需要があるのかを占う重要なテストケースとなりそうだ。
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