ハイパーリキッド関連企業が最大10億ドル調達へ、SECにForm S-1提出──ティッカー「PURR」でナスダック上場へ

shoko-koyama
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ハイパーリキッド・ストラテジーズは22日、米証券取引委員会(SEC)にForm S-1登録申請書を提出し、最大10億ドルの資金調達を計画していることが明らかになった。調達資金は一般的な企業目的に加え、ハイパーリキッドエコシステムのネイティブトークンであるHYPEトークンの購入に充てられる。

HYPEトークンの蓄積とステーキングに特化

ハイパーリキッド・ストラテジーズは2025年7月2日に設立された持株会社で、ハイパーリキッドエコシステムの長期的成長と普及を支援することを主な戦略目標としている。同社は調達した資金を使ってHYPEトークンを蓄積し、保有するトークンのほぼすべてをステーキングすることで、継続的なステーキング報酬の獲得を目指す。

HYPEは、分散型取引所ハイパーリキッドのネイティブトークンで、ステーキングによって取引手数料の削減と紹介ボーナスの増加といったユーティリティを提供している。ハイパーリキッドは10月13日に主要提案「HIP-3」を有効化し、メインネットへ移行。誰でもパーミッションレスにパーペチュアル先物市場を立ち上げられるようになった。

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同社は、この戦略により「HYPEトークンの直接所有、トークン展開による追加収入の創出、ハイパーリキッドエコシステムとの連携を通じて、投資家にエクスポージャーを提供する差別化された上場市場のビークルになる」と位置づけている。

ソネット・バイオとの企業結合、パラダイムやギャラクシーも参加

ハイパーリキッド・ストラテジーズは7月11日、ナスダック上場のバイオテクノロジー企業ソネット・バイオセラピューティクス・ホールディングス(SONN)と投資会社ロールシャッハとの企業結合契約を締結した。ロールシャッハは、アトラス・マーチャント・キャピタルとパラダイムが主導する新設法人で、統合にはギャラクシー・デジタルやパンテラ・キャピタルなど暗号資産業界の有力投資会社も参加している。

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統合完了時、ハイパーリキッド・ストラテジーズは約1,260万枚のHYPEトークンと3億500万ドルの現金を保有する見込みで、この資金でさらなるHYPE取得を進める計画だ。経営陣には、アトラス社共同創業者のボブ・ダイアモンド氏が会長、デイビッド・シャミス氏がCEOに就任予定で、ボストン連邦準備銀行元総裁のエリック・ローゼングレン氏も取締役に加わる。

合併が完了すれば、ソネットは同社の完全子会社として既存のバイオテクノロジー資産の開発を継続し、旧ソネット株主には将来価値にリンクした条件付価値権(CVR)が付与される。

今回の株式発行による調達は、チャーダン・キャピタル・マーケッツを通じたコミットメント型エクイティファシリティによって実施される。同社はナスダック・キャピタル・マーケットへの上場を申請しており、ティッカーシンボルは「PURR」となる予定だが、承認は保証されていない。取引完了は2025年後半を予定している。

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仮想通貨歴5年。ニュース記者歴3年。常に仮想通貨ニュースを追う。情報ソースを追究し正しい情報をわかりやすく伝えることに努めている。仮想通貨は下落するたび買い増すタイプで、主にステーキングで資産運用中。
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