ファイアブロックス、月間29兆円のステーブルコイン決済基盤を発表

ヤマダケイスケ
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暗号資産(仮想通貨)インフラ企業「Fireblocks(ファイアブロックス)」は4日、グローバル規模でステーブルコイン決済を可能にする新たなネットワーク「Fireblocks Network for Payments(ファイアブロックス・ネットワーク・フォー・ペイメント)」の立ち上げを発表した。

ブリッジをはじめとした40以上のプロバイダーに対応

これまでステーブルコイン決済導入を検討する金融機関は、高い技術的ハードルに直面してきた。個々のプロバイダーとシステムを連携させる手間やコストはもちろん、複数の場所に分散した流動性の管理、さらには各国で異なる規制への個別対応といったコンプライアンス面での問題が課題視されていた。

Fireblocks Network for Paymentsは単一統合によるスケーリングを実現することで、金融機関や企業がスムーズにステーブルコイン決済を導入・運用できる環境を提供する。この新たなネットワークにより、ファイアブロックスは100カ国以上での決済を簡単かつ安全に、そして各国規制に準拠した形で実現することを目指している。

すでに「Bridge(ブリッジ)」や「Yellow Card(イエローカード)」など、40以上のプロバイダーがネットワーク上で利用可能となっており、今後も対応数を拡大していく見込みだという。ネットワーク上ではすでに月間2,000億ドル(約29兆円)もの決済が処理されていることから、実用性の高いインフラとして市場での認知を獲得していることがわかるだろう。

今後は「Circle Payments Network(サークル・ペイメンツ・ネットワーク:CPN)」や「WalletConnect(ウォレットコネクト)」との統合により、ウォレットや銀行、ステーブルコイン発行者を含む2,400以上の関係者との取引の効率化を推し進める方針だ。また、トークン化された預金や現実資産(RWA)など、多様な資産クラスの対応範囲を拡大していくことも想定しているという。

ファイアブロックスは新たなネットワークを「仮想通貨経済における共通基盤」として成長させる構想を描いている。国際決済の新たな時代を支えるインフラとして市場での地位を確立できるのか、今後のファイアブロックスの挑戦に注目が集まりそうだ。

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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=148.07円)

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仮想通貨やBCGをメインに執筆活動を行うWebライター。2021年、ビットコインの大幅な値上がりに興味を持ち、仮想通貨の世界に参入。Binance、Bybitをメインに現物取引やステーキングサービスを活用し、資産運用を進めている。
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