ステーキング報酬は累計4億円規模に拡大
米国ナスダック上場企業であり、世界有数のイーサリアム保有企業として知られる「SharpLink Gaming(シャープリンク・ゲーミング、以下シャープリンク)」は29日、7月21日から25日にかけて77,209.58 ETHを追加購入したと発表した。これにより、同社のイーサリアム保有総量は438,190 ETHに達し、評価額は約2,511億円にのぼる(7月29日時点の市場価格ベース)。
今回の購入価格は1 ETHあたり約3,756ドルで、前週比でイーサイアム保有量は21%増加した。
同社は、2025年6月に開始したイーサリアム財務戦略の一環としてステーキングを実施しており、その累積報酬は増加を続けている。7月27日時点でのステーキングによる累積報酬は722 ETH(約4億円)に達し、イーサリアム保有による受動的な収益確保が進んでいることがうかがえる。
さらに、同社はイーサリアム保有の透明性向上を目的に、「ETH Concentration(ETH集中率)」という新指標を導入している。これは保有するイーサリアムの量を、潜在的希薄化後株式1,000株あたりで示すもので、7月27日時点で3.40となり、前週の3.06から上昇した。イーサリアム財務戦略開始以降では70%の増加となっている。
シャープリンクのイーサリアム戦略は、企業による暗号資産(仮想通貨)活用の先進事例として注目される。大規模なイーサリアム保有とステーキングによる収益確保を組み合わせた継続的な取り組みは、企業財務に新たな選択肢を提示している。今後の展開次第では、同様の動きが他社にも広がる可能性がある。
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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=148.69円、1 ETH=573,100円)