20日の米国暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコインとイーサリアムの現物ETFがともに純流出を継続した一方、ソラナの現物ステーキングETFは資金流入を維持し、明暗が分かれる展開となった。
ビットコイン(BTC)現物ETFの動向
ビットコイン現物ETFは4,040万ドルの純流出となり、4日連続の資金流出を記録した。
IBIT(iShares Bitcoin Trust)から1億70万ドルが流出し、流出は同銘柄のみとなった。一方、HODL(VanEck Bitcoin Trust)に2,120万ドル、BITB(Bitwise Bitcoin ETF)に1,210万ドルの資金が流入し、全体の流出額を押し下げた。
ETF開始以来の累計純流入額は614億6,600万ドルに縮小した。
イーサリアム(ETH)現物ETFの動向
イーサリアム現物ETFは1億4,570万ドルの純流出となり、3日連続で資金が流出した。
ETHA(iShares Ethereum Trust ETF)から1億1,790万ドル、FETH(Fidelity Ethereum Fund)から2,780万ドルが流出し、流入は見られなかった。
ETF開始以来の累計純流入額は144億6,900万ドルにとどまっている。
ソラナ(SOL)現物ステーキングETFの動向
ソラナ現物ステーキングETFは2,700万ドルの純流入となり、2日連続で資金が流入した。
ETF開始以来の累計純流入額は4億1,370万ドルに達し、初めて4億ドルの節目を突破した。ステーキング需要を背景に、安定した資金流入が続いている。
ビットコインETFの週次資金動向(10/6〜10/10、10/13〜10/17)
先週(13〜17日)は、ビットコイン現物ETFから12億2,530万ドルが流出し、上場以来2番目の規模となった。16日には5億ドル超の資金が流出し、週を通じて売りが優勢となった。
一方、前週(6〜10日)は27億1,480万ドルの純流入を記録しており、資金動向はわずか1週間で大幅に転換した格好となった。ETF市場では流入超から流出超へ転じ、短期的な需給の悪化と利益確定の動きが鮮明になっている。
20日の米国仮想通貨市場では、ビットコインとイーサリアムの現物ETFがともに資金流出を続け、ソラナの現物ステーキングETFのみが流入を維持した。3銘柄の動きは対照的で、ETF市場全体ではやや調整ムードが広がった。
週次ではビットコインETFが大幅な資金流出に転じ、前週までの流入基調から一転。短期的な利益確定の動きが強まり、リスク資産への資金姿勢が慎重化している。
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