17日の米国暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコインとイーサリアムの現物ETFがそろって小幅な資金流出に転じ、ソラナ現物ステーキングETFは横ばいとなった。累計では3銘柄とも資金純流入を維持している。
ビットコイン(BTC)現物ETFの動向
ビットコインETFは、5,130万ドルの純流出となり、7日ぶりに資金が流出した。銘柄別では、IBIT(iShares Bitcoin Trust)に1億4,970万ドルの流入が見られた一方、FBTC(Fidelity Wise Origin Bitcoin Fund)から1億1,600万ドルの流出が発生。ARKB(Ark 21Shares Bitcoin ETF)や他の銘柄も小幅な流出超となり、トータルではマイナスに転じた。
開始以来の累計純流入額は、572億9,300万ドルに拡大しており、依然として強い基調を維持している。
イーサリアム(ETH)現物ETFの動向
イーサリアムETFは190万ドルの純流出となり、小幅ながらマイナスとなった。これで2日連続の流出となり、短期的には投資家需要の勢いがやや鈍化している。
開始以来の累計純流入額は136億7,800万ドルに到達しており、中長期的には依然として堅調な資金流入基調を維持している。
ソラナ(SOL)現物ステーキングETFの動向
ソラナ現物ステーキングETFは、17日の純流入が0ドルとなり、資金の動きは見られなかった。累計純流入額は2億3,000万ドルに達しており、着実に資金を積み上げているが、ビットコインやイーサリアムに比べれば依然として規模は限定的である。
米国初のXRP・DOGE現物ETF、18日に上場
「REX Shares(レックス・シェアーズ)」は18日、米国初となるXRP現物ETF(ティッカー:XRPR)およびドージコイン(DOGE)現物ETF(ティッカー:DOJE)をCboe BZX取引所に上場予定だ。いずれも現物ベースでの投資機会を提供する。レックス・シェアーズは17日に公式ポストで上場開始を告知しており、米国証券取引委員会(SEC)に提出された目論見書(Form N-1A、2025年9月12日付)に基づき正式に取引が開始される見込みだ。
今回の上場により、米国市場でビットコイン、イーサリアム、ソラナに続き新たな現物ETFが加わり、投資家の選択肢が広がる。
米SEC、仮想通貨現物ETFを含む包括的上場基準を承認
米SECは17日、「Nasdaq(ナスダック)」、「Cboe BZX(シーボーBZX)」、「NYSE Arca(ニューヨーク証券取引所アーカ)」が申請していた「コモディティ・ベースの信託持分(Commodity-Based Trust Shares)」に関する包括的な上場基準を承認した。これにより、基準を満たす仮想通貨現物ETFを含む商品ベースETFは、新たに申請書類(19b-4)を提出せずとも上場可能となり、承認期間は従来の最長240日から最短75日に短縮される。SECは今回の措置について「投資家の選択肢とイノベーションの促進につながる」と説明している。
17日は、ビットコインETFが7日ぶりの純流出に転じ、市場のムードにやや冷却感が見られた。イーサリアムも小幅な流出を記録した一方で、ソラナは横ばいで推移した。とはいえ、累計ベースでは依然として3銘柄とも大幅な資金純流入を維持しており、機関投資家の仮想通貨ETFに対する中長期的な需要は引き続き強固であることが確認できる。
さらに、18日には米国初のXRPおよびドージコインの現物ETFが上場予定となっている。これに先立ち、17日にはSECが包括的な上場基準を承認しており、仮想通貨ETF市場の裾野は一段と広がりを見せている。
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