仮想通貨チャート分析
ビットコイン(BTC):92,000ドル、95,000ドルのサポートが重要
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ビットコイン価格は昨日11日、前日比1.71%下落した。執筆時点では95,800ドル付近を推移している。
日足では、昨日一時95,000ドルを下回る場面も見られたが、95,000ドルは過去に強いサポートとして意識されており、今回も抵抗として機能した。価格下落の要因として、パウエルFRB議長が利下げを急がない考えを示したことが影響したと見られる。11日に行われた上院銀行委員会の公聴会で、パウエル議長は「経済は強さを維持しており、政策金利の調整を急ぐ必要は無い」との見解を示した。
日本時間今夜22時30分には米消費者物価指数(CPI)が発表される。予想値では、食品とエネルギーを除くコアCPIは前月比0.3%上昇と見込まれており、昨年12月の0.2%から伸びる見通しだ。一方、前年同月比では前回の3.2%上昇から3.1%上昇へと鈍化する見込みだ。もしインフレ鈍化が足踏みするような結果となれば、FRBの利下げに慎重な姿勢を正当化する材料となる可能性がある。
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4時間足では、上昇平行チャネルを下にブレイクし、95,000ドルがサポートとして機能した。パウエル議長の発言前は高値を切り上げる動きが見られたものの、発言後には上昇幅を打ち消す展開となった。現在の価格推移において、レンジの下限は92,000ドル付近と推定される。今後の相場では、95,000ドルおよび92,000ドル付近のサポートが維持されるかどうかに非常に注目が集まっている。
イーサリアム(ETH):反発上昇の厳しさを示唆
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イーサリアムは、昨日11日、前日比2.20%下落した。執筆時点では2600ドル付近を推移している。
日足では、引き続き下落相場となっている。ビットコインと同様に、イーサリアムもパウエルFRB議長の発言を受けて下落した。最安値は2558.24ドルをつけ、Weeklyピボットが重なる価格でサポートされた。直近の日足ローソク足は、下降平行チャネルの下限値で反発を試みるように下ヒゲを伸ばす動きを見せている。そのため、反発して上昇する場合は、直近高値や短期移動平均線が重なる2900ドル付近まで上昇する可能性があるだろう。一方、下目線では月足三角持ち合いの下限線が意識されやすいと推測される。
移動平均線は、デッドクロスが完成しており、上値が重い状況が示されている。
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4時間足を確認すると、高値の切り下げが発生し、上値が重い状況が示されている。現在、下降平行チャネルの下限値付近を推移しているが、逆パーフェクトオーダーが出現していることも影響し、ローソク足は上に反発しにくい状況となっている。
ソラナ(SOL):反発あればトレンド転換シグナル点灯か
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ソラナは、昨日11日、前日比1.25%下落した。執筆時点では195ドル付近を推移している。
日足では、4日ぶりに陰線で確定した。移動平均線は直近の下落によって下向きとなり、中期移動平均線をブレイクしようとしている。
今後の展開として、反発して上昇した場合はダブルボトムが形成され、上昇トレンドへの転換が期待される。また、直近高値付近の215ドルや220ドルを明確に上抜けることができれば、すべての移動平均線を突破することになり、市場のセンチメントは強気に転じることが予想される。反対に下目線では、直近安値の188ドル付きを明確に下抜けた場合、再度月足抵抗線を試しに行く展開が想定される。
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4時間足では、緩やかな上昇トレンドが形成されており、188ドルを底値に反発上昇を目指す動きが見られている。昨日はパウエルFRB議長の発言を受けて下落相場となったが、その下落によってファン理論の2本目のトレンドライン(赤)が形成された。ファン理論では、3本目のトレンドラインのブレイクが有効なトレンド転換のシグナルとなるため、今後の値動きに注目したい。
リップル(XRP):安値ラインでレンジ形成中
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リップルは、昨日11日、前日比0.47%下落した。執筆時点では2.40ドル付近を推移している。
日足では、2.2ドルから2.5ドルのレンジを形成し、安値を結んだラインで底固めを進めている。特に2.2ドルは、フィボナッチリトレースメントの78.6%戻しに該当するため、2つのテクニカルポイントが重なり強いサポートとして機能したと推測される。
過去の値動きから考察すると、今後しばらくはレンジ相場が続く可能性が高いと予想される。今後の予想としては、上目線ではレンジを形成した後に移動平均線を上抜けた段階で上昇する展開が予想される。反対に下目線では、安値を結んだラインを下抜け、2021年最高値の1.9ドル付近まで下落する可能性があるだろう。
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4時間足では、トリプルボトムが形成されつつある。ネックラインは2.5ドル付近と推定され、明確に上抜けた場合、短期的な上昇転換シグナルとなる可能性があるだろう。
また、直近の値動きでは緩やかに高値と安値を切り上げる動きが見られ、短期移動平均線が上向きに切り替わっている。まもなく中期移動平均線を上抜けようとしており、逆パーフェクトオーダーの終了が近いことを示唆している。
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使用インジケーター
- トレンドライン
- 月足:白 週足:黄色 日足:緑 4時間足:赤 1時間足:青
- 水平線
- 最高値or直近高値:ピンク
- 最安値or直近高値:水色
- レジサポライン:紫
- SMA(単純移動平均線)
- 短期(25日):青
- 中期(50日):赤
- 長期(200日):緑
- ボリンジャーバンド
- 30SMA
- 20SMA
使用オシレーター
- MACD、RSI、出来高