東証グロース市場に上場する「株式会社コンヴァノ(6574)」は27日、法定通貨に連動するステーブルコインの企画・開発事業に着手することを発表した。
立て続けの発表で株価は一時25%高騰
同社はプレスリリースで、日本国内で円建てステーブルコインの発行が近づいている市場環境に言及し、「国内制度に合致した設計に基づき法定通貨連動型ステーブルコインの発行を目指す」としている。具体的には「発行体の適格性、準備金の分別管理と1:1 償還、AML/CFT・トラベルルール対応、電子決済手段交換業による適正な仲介など、求められる要件に合わせてアーキテクチャを組み上げます」とのこと。
この事業は、暗号資産(仮想通貨)交換業のライセンスを持つ「FINX JCrypto株式会社」との協業を前提に進められる。
コンヴァノはかねてより、2027年3月末までに21,000 BTCの保有を目指す「21,000BTC財務補完計画」を掲げており、今回のステーブルコイン事業もこの計画と補完関係にあると説明している。プレスリリースでは、「法定通貨ベースの実需をWeb3レイヤーに安全に接続するための実務プラットフォームを目指す」と展望を述べた。
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事業の立ち上げ費用としては、2026年3月期に5,000万円を投じる計画だ。

コンヴァノは同日の13時30分にも、連結子会社を通じて韓国の美容医療機器メーカーと次世代型糸リフト素材の共同開発に関する業務提携を発表していた。
相次ぐ好材料の発表を受け、同社の株価は急騰。13時30分時点では2,360円だった株価は、発表後に一時2,967円まで上昇した。その後、価格は徐々に下落し、本稿執筆時点では、2,593円で推移している。
ビットコイン保有戦略を発表して以来、次々と仮想通貨事業への進出を続けてきたコンヴァノ。同社のステーブルコイン事業がどのようなものになるか要注目だ。
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