予測市場カルシ、USDC保管にコインベース・カストディを採用──安定した取引基盤を構築

伊藤 将史
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Highlights
  • 予測市場プラットフォームのカルシが、予測契約に用いるUSDCの保管先としてコインベース・カストディを採用
  • コインベースがUSDCの保管を担い、予測市場における資金の安全性と信頼性を確保
  • カルシは規制準拠の枠組みを基盤に、対応地域の拡大を予定

米暗号資産(仮想通貨)取引所Coinbase(コインベース)は13日、米国最大の予測市場プラットフォームであるKalshi(カルシ)が、同サービスの予測契約で利用されているステーブルコイン・USDCの保管(カストディ)にコインベース・カストディを選定したと発表した。

USDCの保管を通じて予測市場の安定性を担保

カルシは、インフレ傾向、選挙、スポーツの結果、政府の政策決定といった現実世界の出来事の結果を取引対象とする予測市場プラットフォームである。

プレスリリースによると、このパートナーシップは、カルシが提供する「規制に準拠したイベント取引の場」と、コインベースが提供する「カストディ、流動性、信頼性の高いデジタル・ドル(USDC)」という基盤を組み合わせるものとなる。

コインベースは、予測市場が機能するためには「参加者が使う資金の安定性が重要」とし、「実際の市場は、確かな安定性に支えられている」と述べた。

また、「セキュリティは付加的な機能ではなく、基盤そのものだ」とし、「カルシの規制フレームワーク、コインベースのカストディ基準、USDCの安定性を組み合わせることで、金融イノベーションを信頼性の高い形で実現できる」と、提携の意義を強調した。

なお、カルシは、現在一部の地域でのみ利用可能であり、規制当局の承認が得られ次第、利用可能地域は拡大される予定だとしている。

今回の提携により、暗号資産業界の注目分野の一つである予測市場においても、コインベースを中心としたエコシステムが形成されていくことになりそうだ。

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2017年の仮想通貨ブームの頃に興味を持ち、以降Web3分野の記事の執筆をし続けているライター。特にブロックチェーンゲームとNFTに熱中しており、日々新たなプロダクトのリサーチに勤しんでいる。自著『GameFiの教科書』。
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