米デリバティブ取引所大手シカゴ・マーカンタイル取引所グループ(CMEグループ)のテリー・ダフィー会長兼最高経営責任者(CEO)は4日、同社が独自トークン「CMEコイン」の発行を検討していると表明した。2025年第4四半期決算説明会で明らかにした。
分散型ネットワーク上で機能、Googleと協業も
ダフィー氏は、CMEが分散型ネットワーク上で機能する独自トークンの発行を模索していると述べた。
モルガン・スタンレーのアナリストからトークン化に関する質問を受け、グーグル・クラウドと共同開発中のトークン化キャッシュ商品を2026年に提供する計画だと説明した。
ダフィー氏は「我々は『CMEコイン』のようなものを発行するか検討している」と語った。分散型ネットワーク上での運用を想定しており、システム上重要な金融機関の裏付けを求める保有者にアピールする狙いがあるという。
CMEは伝統的金融機関として初めて独自トークン発行に踏み込む可能性がある。JPモルガンが既にブロックチェーン決済ネットワーク「オニキス」を通じてトークン化された担保を提供しているが、CMEの動きはさらに一歩進んだ取り組みとなる。
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CMEグループは暗号資産デリバティブ取引の拡充も進めている。同社は2026年第2四半期に、暗号資産先物およびオプションの24時間365日取引を開始する予定だ。規制当局の承認待ちとなっている。ダフィー氏は2025年を「記録的な年」と評価した。2025年第4四半期の暗号資産取引の1日平均出来高は前年同期比92%増となり、過去最高を記録。
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CMEは1898年創業のシカゴ・バター・アンド・エッグ・ボード(シカゴバター卵取引所)を前身とする老舗取引所だ。2017年にビットコイン先物取引を開始し、伝統的金融と暗号資産の架け橋となってきた。
独自トークンの発行により、同社は暗号資産市場でのプレゼンスをさらに強化する構えだ。




