CMEグループ、ソラナ(SOL)とXRPの先物オプション取引を10月13日開始

伊藤 将史
10 Min Read
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世界最大のデリバティブ取引所である「CME Group(CMEグループ)」は17日、ソラナ(SOL)XRPの先物を対象としたオプション取引を、規制当局の審査を経て10月13日に開始する計画を発表した。

幅広い投資家に柔軟性を提供、商品ラインナップを拡大

今回の発表により、投資家はSOL、Micro SOL、XRP、Micro XRPの各先物に対するオプション取引が可能になる。CMEグループの暗号資産(仮想通貨)商品グローバル責任者であるジョバンニ・ヴィシオソ氏は、「これらのオプション契約のローンチは、我々がソラナとXRPの先物商品群で見てきた著しい成長と流動性の増加に基づいている」と述べた。

また、これらの商品は2つの異なる契約サイズで提供され、「機関投資家から、洗練されたアクティブな個人トレーダーまで、幅広い市場参加者に追加の選択肢と、市場をリードする2つの仮想通貨へのエクスポージャーを管理するためのより大きな柔軟性を提供する」とその意義を強調した。

市場の需要拡大と急成長する先物商品

CMEグループのこの動きは、市場からの強い需要を反映したものだ。大手流動性プロバイダー「Cumberland(カンバーランド)」のオプション取引責任者であるローマン・マカロフ氏は、「ソラナとXRPの先物オプションのローンチは、ビットコインイーサリアムという定番商品からの脱却を示す最新の例であり、より広範な商品群へのエクスポージャーを求める市場からの継続的な需要を示している」とコメント。

また、機関投資家向けプラットフォーム「FalconX(ファルコンX)」の市場共同責任者であるジョシュア・リム氏も、「デジタル資産トレジャリー(企業による仮想通貨保有)やその他のアクセス手段の台頭は、ソラナとXRPに対する機関投資家向けのヘッジツールの必要性を加速させただけだ」と述べ、今回の新商品が市場の効率性を高めることに期待を寄せた。

CMEグループが提供するソラナとXRPの先物商品は、ローンチ以来、同社で最も急速に普及した商品の一つとなっている。

  • ソラナ先物:3月17日のローンチ以来、54万契約以上(想定元本223億ドル/約3兆2,700億円)が取引され、8月には月間の1日平均出来高(ADV)と1日平均建玉(ADOI)で過去最高を記録。
  • XRP先物:5月19日のローンチ以来、37万契約以上(想定元本162億ドル/約2兆3,800億円)が取引され、こちらも8月に過去最高ADVを記録した。

大手取引所であるCMEグループが、ソラナとXRPのオプション商品を導入することは、これらの資産が機関投資家にとって重要な投資・リスク管理の対象として定着したことを示すものといえそうだ。

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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=147.45円)

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2017年の仮想通貨ブームの頃に興味を持ち、以降Web3分野の記事の執筆をし続けているライター。特にブロックチェーンゲームとNFTに熱中しており、日々新たなプロダクトのリサーチに勤しんでいる。自著『GameFiの教科書』。
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