CMEグループ、暗号資産先物で24時間365日取引を2026年開始──機関投資家需要で仮想通貨市場が新段階へ

shoko-koyama
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世界最大のデリバティブ取引所CMEグループは2日、暗号資産(仮想通貨)先物・オプション取引について2026年初頭から24時間365日の連続取引を開始すると発表した。規制当局の審査を経て実現する予定で、週末には最低2時間のメンテナンス時間を設ける。

顧客需要の高まりを受けて連続取引体制へ

CMEグループの株式・外国為替・オルタナティブ商品部門グローバル責任者ティム・マクコート氏は「すべての市場が24時間365日の運営に適しているわけではないが、市場参加者が週7日リスク管理を必要とする中で、暗号資産の24時間取引に対する顧客需要が高まっている」と説明した。

「規制された暗号資産市場を常時稼働させることで、顧客がいつでも安心して取引できるようになる」と述べ、機関投資家を中心とした継続的な取引ニーズに応える姿勢を示した。

2026年初頭の開始予定で、CMEグループの暗号資産先物・オプションはCME Globexプラットフォーム上で連続取引される。金曜夜から日曜夜までの休日・週末取引は翌営業日の取引日として処理され、清算・決済・規制報告も翌営業日に処理される仕組みだ。

2025年は記録的な取引量を達成

CMEグループの暗号資産先物・オプションは2025年に記録的な取引量を達成している。主なハイライトは以下の通りだ。

  • 9月18日に想定元本建て建玉残高が390億ドルの記録を達成
  • 8月の1日平均建玉残高が33万5,200契約と前年同期比95%増、想定元本平均316億ドルを記録
  • 8月の1日平均取引高(ADV)が41万1,000契約と前年同期比230%増、想定元本149億ドルを記録
  • 9月25日週には暗号資産商品全体で1,010を超える大口建玉保有者数を記録

これらの数値は、機関投資家を中心とした暗号資産デリバティブ取引への関心の高まりを如実に示している。

暗号資産市場の成熟化を後押し

24時間365日取引の導入により、暗号資産市場の流動性向上と価格発見機能の強化が期待される。現物市場が24時間取引される暗号資産において、規制されたデリバティブ市場でも連続取引が可能になることで、より効率的なリスクヘッジと裁定取引の機会が生まれる。

CMEグループは世界最大のデリバティブ取引所として、金利、株価指数、外国為替、エネルギー、農産物、金属、暗号資産など主要資産クラスの幅広いベンチマーク商品を提供している。今回の24時間取引導入は、暗号資産が従来の金融商品と同等の取引インフラを獲得することを意味し、市場の成熟化を大きく前進させる施策となる。

関連:CMEグループ、ソラナ(SOL)とXRPの先物オプション取引を10月13日開始

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仮想通貨歴5年。ニュース記者歴3年。常に仮想通貨ニュースを追う。情報ソースを追究し正しい情報をわかりやすく伝えることに努めている。仮想通貨は下落するたび買い増すタイプで、主にステーキングで資産運用中。
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