ステーブルコインUSDC発行企業のサークル(NYSE:CRCL)は12日、2025年度第3四半期決算を発表し、独自レイヤー1ブロックチェーン「Arc」上でネイティブトークンの発行を検討していることを明らかにした。
Arcネイティブトークンで新たなエコシステム構築へ
サークルは10月28日に開始したArcパブリックテストネットに、銀行、決済、デジタル資産、テクノロジー、資本市場など100社以上の参加を得た。同社はこのネットワーク上でネイティブトークンを発行することで、ネットワーク参加を促進し、Arcステークホルダーの利益を調整するとともに、ネットワークの長期的な成長と成功を支援する狙いがあるとしている。
関連:サークル、独自L1「Arc」のテストネット開始──JPYCからブラックロックまで参画
ネイティブトークンの発行は、USDC発行事業に加えた新たな収益源となる可能性があり、ブロックチェーンエコシステムにおける同社の地位をさらに強化する戦略と見られる。
Q3決算は大幅増収増益
同四半期末時点でのUSDC流通額は737億ドル(約11.4兆円)で前年同期比108%増、純利益は2億1,400万ドル(約331億円)で同202%増と大幅な成長を記録した。総収益は7億4,000万ドル(約1,145億円)で同66%増となった。
サークル・ペイメンツ・ネットワーク(CPN)には29の金融機関が登録済みで、11月7日時点の年換算取引額は34億ドル(約5,261億円)に達している。同社のジェレミー・アレール最高経営責任者(CEO)は「オープンでプログラマブルなマネーを中心とした深く多様なエコシステムが形成されている証拠だ」とコメントした。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=154.74円)




