米中会談決定でビットコイン反発、三角保ち合い接近──CPI発表がブレイク方向を左右か

JinaCoin編集部
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画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ビットコインは、ファンダメンタルズ面の好材料を受けやや上昇基調だが、アルトコインは銘柄によりまちまちの値動き。今後の展開は、本日発表予定の米消費者物価指数(CPI)の結果により大きく左右されそうだ。

ビットコインは三角保ち合いブレイク間近、11万4,000ドル突破が焦点

ビットコインは10万7,000ドルのサポートの防衛に成功し、日本時間23日午前から上昇開始。下降トレンドラインと下値切り上げラインによって形成された三角保ち合いの上限にトライする展開だ。保ち合いをブレイクした方向に価格が大きく動く可能性が高い。ただし、一時的なブレイク後に反転する「ダマし」となるケースも多く、注意が必要だ。

ビットコインの4時間足チャート。下降トレンドラインと上昇サポートラインにより三角保ち合いを形成しており、ブレイク直前の局面を示している。
ビットコイン価格チャート 出典:TradingView

上昇の背景としては、24日に中国の何立峰副首相とアメリカのスコット・ベセント財務長官およびジェイミソン・グリア通商代表による、マレーシアでの会談が決定されたこと、また米裁判所により有罪判決を受けていた大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンスの創業者チャンポン・ジャオ(CZ)氏が、アメリカのドナルド・トランプ大統領により恩赦を受けたことも、業界全体のセンチメント改善に寄与している可能性がある。

清算ヒートマップを見ると11万4,000ドルから11万5,000ドルにかけて大規模な流動性クラスターが形成されており、仮に保ち合いを上抜けしても、この価格帯が大きな抵抗となりそうだ。逆に、強いモメンタムを伴って一気に11万4,000ドルを明確に上抜けた場合、ショートポジションのロスカットを巻き込んでさらに続伸するケースも考えられる。ファンダメンタルズ、値動きの勢いを見て、冷静に判断していこう。

ビットコインの清算ヒートマップ。11万4000ドル付近に強い流動性クラスターがあり、上値抵抗として機能している様子を示す。
ビットコイン清算ヒートマップ 出典:coinglass

香港でソラナ現物ETF承認、堅調推移でイーサリアム・XRPをリード

アルトコインもビットコイン同様堅調に推移しているが、イーサリアムは陰線・陽線が入り乱れ、勢いはやや弱い。一方ソラナは4時間足が6本連続陽線とかなり強気な印象だ。香港で27日に上場予定の史上初のソラナ現物ETFが好材料視されていると推測される。

イーサリアムの4時間足チャート。下降トレンドラインを一時ブレイクし、3840ドル付近をサポートに持ち直している動きを示している。
イーサリアム価格チャート 出典:TradingView
ソラナの4時間足チャート。下降トレンドラインを上抜け、190ドル台で推移。三角保ち合いからの上昇転換を示している。
ソラナ価格チャート 出典:TradingView

一方XRPのチャートは、陰線が目立つ軟調な値動きとなっている。

XRPの4時間足チャート。下降トレンドラインを下抜けた後、2.4ドル付近で横ばい推移している様子を示している。
XRP価格チャート 出典:TradingView

イーサリアムの清算ヒートマップを見ると、3,850ドルから3,950ドルにかけて形成されていた大規模な流動性クラスターを解消したものの、この価格帯がレジスタンスとして意識されていたこともあり、強い売り圧は免れられなかったようだ。ただ、再度トライする動きを見せており、抵抗を上抜けて4,000ドル台まで到達できれば、新たなサポートの形成、そして上値余地の拡大が期待できる。

イーサリアムの清算ヒートマップ。3850〜3950ドル帯に流動性クラスターが形成され、短期的なレジスタンスとして意識されていることを示す。
イーサリアム清算ヒートマップ 出典:coinglass

今夜CPI発表、月末には米中首脳会談 重要イベントが相次ぐ

24日は、延期されていた米消費者物価指数(CPI)が日本時間21時30分に発表予定。政策金利の追加利下げ判断に影響を与えると考えられる重要指標であるため、市場から大きな注目を集めている。指標発表前後は大きなボラティリティを伴う可能性が高いため、損切や資金管理を徹底しておこう。

また、30日に韓国で予定されている米中首脳会談で米中摩擦の緩和が確認されれば、市場心理の改善によるトレンド転換も期待できるだろう。一方市場の期待を裏切るような内容になれば、もう一段の下落につながるリスクもある。

相場のセンチメント好転につながるイベントが複数控えており、仮想通貨は全体的に底堅く推移しそうだ。ただ、ヘッドライン一つで上にも下にも大きく価格が動く可能性があるため、資金管理には細心の注意を払うべき局面といえる。

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