ビットコイン、主要アルトコインは、29日から30日早朝にかけて予定されている重要イベントを前に様子見ムード。地政学リスクも重なり、27日から2日連続の陰線となった。イベントまで重要サポートを維持できるかどうかに注目が集まる。
ビットコインは続落、11万1,000ドルが最終防衛ラインか
ビットコインは28日夜、直近高値更新にトライしたが勢いを失い、1時間足レベルでのダブルトップを形成しつつ急落、2日連続の陰線となった。30日に予定されている米連邦公開市場委員会(FOMC)による政策金利発表や米中首脳会談への警戒から、利益確定売りやポジション調整が相次いだことが影響していると考えられる。

またイスラエルが28日、「米国が仲介した停戦合意に違反している」と主張し、報復としてガザ地区への空爆を行ったことも市場心理の悪化につながった。
現在は11万2,000ドルのサポートラインで一時反発しているものの、再び下値を試す展開。ラインを割ると市場心理はネガティブに傾くと予想されるが、すぐ下の11万1,000ドル付近に上昇トレンドラインも控えており、ポジティブなヘッドラインがタイミングよく重なれば大きな反発も期待できる。
一方、上昇トレンドラインを明確に下抜けた場合は、再び10万ドル前半まで下値を試す可能性もある点には注意しておこう。いずれにしろ、市場はFOMCの政策金利発表まで様子見ムードが続きそうだ。
主要アルトも下落基調だが、XRPは底堅い
イーサリアムは強く意識されていた4,000ドルのサポートラインを割ると、一時3,930ドル付近まで急落。26日から始まった強い上昇分を帳消しにした。

イーサリアムが直近高値から約7.7%下落しているのに対し、XRPは約4.8%のマイナスと比較的浅く、下落後の戻りも他銘柄と比べ力強い印象だ。

リップルに関してはポジティブなニュースが続いている。20日にはエバーノースがSPAC上場計画を発表し、総額10億ドル超を調達してXRPの公開市場購入に充てる方針を示した。24日にはリップルが非銀行系プライムブローカー、ヒドゥン・ロードの買収完了を発表している。また、複数のXRP現物ETF承認が近いと見られており、中長期的な期待感が相場を下支えしていると分析される。
ハイテク株決算とFOMCに警戒、ハト派発言ならリスクオン加速へ
本日は、米国の主要ハイテク企業であるマイクロソフト(ティッカー:MSFT)、アルファベット(ティッカー:GOOGL)、メタ・プラットフォームズ(ティッカー:META)の決算発表が予定されている。
いずれの企業も業績向上が期待されているが、リスク市場はすでにポジティブな結果をある程度織り込んでいるため、さらなる上昇の燃料となるにはそれなりのサプライズが必要になりそうだ。逆に市場の期待を裏切る結果になった場合は、失望売りによる急落リスクもある点は頭に入れておこう。
また30日午前3時には、FOMCの政策金利発表が予定されているが、すでに年3回の利下げが86%織り込まれているため、予想通りの結果だった場合は事実売りが発生する展開も考えられる。注目すべきは結果そのものよりも、その後予定されている米連邦準備理事会(FRB)議長ジェローム・パウエル氏の定例記者会見だ。

もしパウエル氏の口から「金融引き締めから緩和への転換」を示唆するハト派寄りの発言があれば、市場が一気にリスクオンムードに傾く可能性がある。
ビットコインは重要イベントまで、11万1,000ドルから11万6,000ドルまでのレンジ帯で推移しそうだ。重要イベント前後は価格の乱高下が起こるケースも多いので、明確な方向性が出るまでしっかりと相場を俯瞰しつつ、徹底したリスク管理を心がけよう。
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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=151.85円)
 
					 
							
 
			
 
                                
                             


 
		 
		 
		 
		 
								 
								 
								 
								 
		 
		 
		 
		 
								 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		
 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		 
		