インターネットのドメイン名を管理する非営利団体ICANNは米国時間7日、2026年の新しいトップレベルドメイン(gTLD)の申請一覧を公開した。この中で、「.bitcoin」は2社が申請していた。1社はドメイン登録管理会社アイデンティティ・デジタルの関連会社、もう1社は暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(
BTC)のブロックエクスプローラー「mempool.space」の運営者で、登録者の範囲や運営方針が大きく異なる。
.bitcoinを申請した2社、一般向けとコミュニティ限定
| 項目 | Bird Pepper, LLC | Wiz & Associates, S.A. de C.V. |
|---|---|---|
| 所在地 | 米国(デラウェア州法人) | エルサルバドル |
| 背景 | アイデンティティ・デジタルの関連会社。最終的な支配者はイーソス・キャピタル系の法人 | mempool.spaceの運営者。ジェイソン・ダンブロシオ氏が支配 |
| 申請の種類 | 一般向け | コミュニティ申請 |
| 登録できる人 | 限定しない | ネットワークの運営、開発、サービスに携わる人に限る |
| 収益の扱い | 記載なし | 総収入の21%をビットコインの開発と基盤に拠出 |
Bird Pepperは、申請書で「.bitcoin」を「分散型のデジタル資産としてのビットコインの概念」に関わる名前空間と説明した。個人、企業、団体など幅広い利用者を想定し、ドメイン登録事業者を通じて販売するという。
一方のWizは、ビットコインの分野ではなりすましや詐欺が絶えず、利用者が本物の事業者と偽物を見分ける手段がないと指摘した。
登録の条件に、ノードの運営やソフトウェアの開発など、外部から確認できる役割を課すことで、ドメインそのものを本物の目印にするとしている。ビットコインを保有・購入しているだけでは登録できない。
Wizは、ビットコインのソフトウェアに組み込まれた7つのDNSシード(新しいノードが接続先を探す仕組み)の1つを運営しているほか、エルサルバドル国家ビットコイン局のサイトも同国政府のために運営しているという。登録する名前を競売にかけたり、高値で販売したりする仕組みは設けないとした。
申請書には、55の団体・個人による56通の書面が添えられた。このうち51通がコミュニティ内からの支持の表明で、ブロックストリーム、ライトニング・ラボ、ビットコイン・マガジンを発行するBTC Inc、マイニングプールのフォーンドリーやアントプールなどが名を連ねる。
Wizは申請書で、商業目的の事業者との競合を予想していたと記している。ブロックチェーン上で「.bitcoin」の名前をすでに販売している事業者も、申請の意向を示していたという。
.bitcoinの行方、コミュニティ優先審査かオークション
同じ文字列に複数の申請がある場合、2026年の募集では申請者どうしの私的な調整が禁じられている。ICANNは、コミュニティ申請が優先される審査か、ICANNのオークションで決着をつけるとしている。
コミュニティ優先審査は、コミュニティ申請だけが選べる仕組みだ。審査を通れば、競合する一般向けの申請より優先される。通らなければ、ICANNのオークションに進む。
ICANNの申請一覧の公開時点で、「.bitcoin」の2件はいずれも審査前の処理の段階にあり、異議申し立ては公表されていない。
今回の申請一覧は1,615件で、ICANNによると2012年以来の募集となる。
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