SECがバイナンスの資産凍結を請求
ロイターは8日、暗号資産(仮想通貨)取引所最大手「Binance(バイナンス)」のチャンポン・ジャオCEOが、同社のセーシェル法人を経由して、110億ドルの顧客資金を引き出していたことを報じた。同事実は、米証券取引委員会(SEC)がバイナンスの資産凍結を請求する目的で裁判所に提出した資料の中で明るみにでた。
今回発覚した使途不明金は110億ドル(約1兆5千億円)。先月23日時点で発覚した使途不明金は7億ドルだったので、半月ほどで疑惑の金額は15倍に膨れ上がったことになる。
沈みゆくタイタニック
バイナンスの元コンプライアンス担当は、同社を沈みゆく巨船タイタニック号にたとえる。そして「BNBは全額USDTに換えておけ」と警告する。
今回発覚したトンネル資金110億ドルも、その使途はわかっていない。これらの資金の多くは、同社が発行するステーブルコインBUSDの対価として集めたものだ。
FTXは高リスクなアービトラージによる運用を標榜していたが、バイナンスには取引所の手数料収入という安定的なキャッシュエンジンがあったはずだ。顧客資産をいったい何に流用していたのか、疑問は深まる。
現時点での教訓
現時点での教訓をまとめておこう。
海外取引所は信頼できない
バイナンスが信頼できなければ、もはや海外取引所はどこも信用できない。皮肉にも日本の金融庁の監督の優秀さと、日本の取引所の安全性が際立つ結果となった。
セルフカストディは重要
Web3.0時代の資産防衛には、コールドウォレットによるセルフカストディが有効となる。
アメリカの金融監査はザル
前哨戦のFTXにしろ、今回の本丸バイナンスにしろ、なぜここまでになるまで当局は放っておいたのか?
アメリカでの仮想通貨規制は強化の一方であったが、こんご風当たりはますます強くなることは間違いない。