SNS企業からビットコイン財務へ大転身、アセット・エンティティーズが最大15億ドル調達

水澤 誉往
12 Min Read

ナスダック上場でソーシャルメディア技術企業のAsset Entities’(アセット・エンティティーズ、ASST)は9日、株主がStrive Enterprises, Inc.(ストライブ・エンタープライゼス)との合併を承認したと発表した。ストライブの株主は9月4日に既に取引を承認しており、両社の株主承認により「世界クラスのビットコイン財務企業」創設への重要な一歩を踏み出した。

合併後は「Strive, Inc.」として運営、7.5億ドルPIPE実施

合併承認は、アセット・エンティティーズの圧倒的多数の株主に支持された。合併完了後、統合会社は「Strive, Inc.(ストライブ)」に社名変更し、引き続きナスダックでティッカーシンボル「ASST」として取引を継続する。新会社はマット・コール氏がCEO兼取締役会長を務め、アセット・エンティティーズのアルシア・サルハニ社長兼CEOは最高マーケティング責任者(CMO)および取締役に就任する。

合併と同時に、総額7.5億ドル超のPIPE(私募投資)を実施する予定。さらに、PIPE発行時に付与されるワラント行使により追加で7.5億ドルの調達が可能で、総調達額は15億ドルを超える可能性がある。

ビットコインを上回るパフォーマンス目指す戦略

コール氏は「この株主承認は、世界クラスのビットコイン財務企業を構築するという我々のミッションにおける決定的な瞬間である」とコメント。「逆合併構造、無借金プロファイル、7.5億ドルPIPEを通じて、戦略実行と投資家への1株当たりビットコイン最大化において、同業他社に対してユニークなポジションにある」と述べた。

同氏は「我々の焦点は、時間をかけてビットコイン自体を上回り、永続的な株主価値を創造するよう設計された規律ある長期戦略にある」と戦略の詳細を明かした。

2022年設立のストライブ、20億ドル運用の実績

ストライブは2022年にヴィヴェク・ラマスワミー氏によって共同設立された金融サービス企業で、「遠慮のない資本主義」を通じて顧客価値の最大化を使命としている。同社は最初の公開取引資産運用ビットコイン財務企業になることを発表済みで、ビットコイン財務企業のレバレッジベータ戦略と革新的なアルファ創出戦略を組み合わせることで、長期的にビットコインを上回るパフォーマンスの実現を目指している。

2022年8月に初のETFを開始して以来、ストライブ・アセット・マネジメント(SEC登録投資顧問会社)は20億ドル超の運用資産まで成長している。

社名変更でビットコイン事業に本格参入

合併の完了は、ナスダック株式市場による上場申請の承認など一定の条件達成が前提となる。サルハニ氏は「株主がこの合併を承認したことを嬉しく思う。この承認により、最大級で最も成功するビットコイン財務企業の一つを構築し、既存株主に最大価値を提供する扉が開かれたと信じている」と期待を示した。

アセット・エンティティーズは現在、ディスコード、ティックトック、インスタグラム、X(旧ツイッター)、ユーチューブなどでソーシャルメディアマーケティング事業を展開しているが、合併により全く異なるビットコイン財務事業へと大きく舵を切ることになる。

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株式会社jaybe 代表取締役。香川県三豊市出身。2010年4月、株式会社一誠社入社。2011年よりFX取引を開始。2016年3月30日、bitFlyer代表取締役社長・加納裕三氏が出演する動画で仮想通貨に興味を持ち、 1BTC価格47,180円で0.02BTCを購入したことが仮想通貨投資の始まり。2017年11月、仮想通貨投資で身に付けた知識・経験を活かし、自身初のブログ「次男坊の仮想通貨な日」を立ち上げ。2018年4月、JinaCoinの前身である「ジナキャッシュ」開設。2019年10月、収益の安定化に成功し、株式会社一誠社を退職、個人事業主として独立。2020年6月、事業拡大に伴い、株式会社jaybe(法人番号:7470001018079)を創業。 2023年、メディアの名称を「JinaCoin」に変更。月間15万PVを超える仮想通貨情報メディアに成長させる。現在は仮想通貨投資を行う傍ら、仮想通貨の普及活動やマーケットリサーチ等を行なっている。2024年6月、一般社団法人 日本クリプトコイン協会の「暗号通貨認定アドバイザー」資格を取得。仮想通貨投資活動:現物保有・デリバティブ取引・DeFi運用・エアドロップ活動。好きな銘柄:ビットコイン。著書:海外FXのはじめ方完全ガイド。WEB取材:凄腕FXトレーダーへインタビュ ー!vol.8=TitanFX。趣味:投資全般・SEO・読書
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