WLFI凍結147億円のジャスティン・サン氏、それでも15億円買い増し表明

JinaCoin編集部
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画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

トランプ米大統領と一族が支援する分散型金融(DeFi)プロジェクト「World Liberty Financial(ワールド・リバティ・ファイナンス、WLFI)」は5日、トロン創設者でWLFI初期投資家のジャスティン・サン氏のトークンアドレスをブラックリストに登録し、プレセールで割り当てられたトークンを凍結した。

トロン創設者サン氏、WLFIと対立 投資家保護を訴え

イーサリアムのブロックチェーンエクスプローラー「Etherscan(イーサスキャン)」によると、この措置によってサン氏のアドレスにあったWLFIトークン約5億4,471万枚が凍結され、その評価額は現在の価格で約1億ドル(約147億円)に達する。

ジャスティン・サン氏のアドレスにあったWLFIトークン約5億枚を凍結
出典:イーサスキャン

この決定を受け、サン氏は直ちにX(旧Twitter)で反応し「プレセールのトークンが不当に凍結された」と表明した。さらに「トークンは神聖で不可侵であるべき。これはブロックチェーンの最も基本的な価値だ」と主張し、凍結解除を強く求めた。また、今回の措置は投資家の権利を侵害するものであり、WLFIそのものの信頼性を損なう危険があると警告した。

サン氏はWLFIの初期からの投資家として知られ、短期的な売却を目的とせず、長期的に保有する姿勢を繰り返し示してきた。自身がアドバイザーを務める暗号資産(仮想通貨)取引所「HTX」を通じて、ユーザーがWLFIから利回りを創出できる仕組みを整備し、さらにトロン上で2億ドル(約294億円)相当のUSD1を発行することで、エコシステムを後押ししている。WLFI側も過去の投稿で、サン氏が売却を急がずプロジェクトの成長に貢献していると評価していた。

その一方で、サン氏は最新の投稿で新たな投資方針を発表した。「(米国上場企業でありWLFIの大量購入を計画している)ALTSトークンを1,000万ドル(約15億円)、WLFIトークンを1,000万ドル(約15億円)市場で購入する」と明言した。凍結を巡る対立が続く中での追加購入表明は、WLFIの将来性を依然として信じている姿勢を示すものとなった。

今回の事例は、分散型金融における理念と実務の葛藤を示す。サン氏が主張する「トークン不可侵性」はブロックチェーンの根幹だが、運営側の判断にはリスク管理の観点からの正当性検証が必要である。投資家保護と運営判断の均衡が信頼性を左右し、WLFIの対応次第で市場や投資家心理に大きな影響を及ぼす可能性があるため、今後の動向を注視すべきだ。

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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=147.07円、1 WLFI=0.18ドル)

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