週刊仮想通貨レポート|ビットコイン8万ドル台へ反落、ソラナは高速化──新興5社に資金流入

【8/24 仮想通貨ETF動向】ビットコイン6日連続流入、イーサリアムも大規模流入
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JinaCoin編集部
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Highlights
  • 米長期金利が上昇する中、ビットコインは8万ドル台前半まで下落。今週は米CPI・PPIの発表が焦点となる。
  • Solanaはスロット時間を200ミリ秒に短縮。AIサービスの提供者と利用者をつなぐAntseedは240万ドルを調達した。
  • ビットコイン金融のXverse、分散型保証のAnvil、意思決定市場を活用するUmia、ビットコイン建て生命保険のMeanwhileで投資が進んだ。

Market View

先週はビットコインが8万6,000ドル前後から、一時8万ドル近辺まで下落した。10月7日は中東情勢への警戒から原油価格が上昇し、米国の10年物国債利回りも上がった。米国株も下落するなか、ビットコインは翌8日に一時8万400ドル前後まで値を下げた。米国のビットコイン現物ETFも3週連続の純流入から一転し、先週は約6億8,000万ドルの純流出となった。

ビットコイン現物ETFの週次フローは、2週間ぶりの純流出に(出典:SoSoValue)

米国債の利回りが上がると、利息を生まないビットコインの相対的な魅力は下がりやすい。さらに、7日に公表された米FOMC(米連邦公開市場委員会)の議事要旨では、多くの参加者が年内の追加利上げを想定していたことが分かった。米国の政策金利がさらに上がる可能性も意識されるなか、ビットコインには売りが出やすい環境だった。

今週は米国の主要物価指標が相次いで発表

今週は10月14日に米消費者物価指数(CPI)、15日に米生産者物価指数(PPI)と、米国の主要な物価指標が相次いで発表される。

原油高が続くなか、物価上昇が予想より強ければ、米国の追加利上げへの警戒が高まりやすい。そうなれば米国債利回りが上昇し、ビットコインなどの暗号資産には逆風となる可能性がある。逆に物価上昇が鈍れば、追加利上げへの警戒が和らぐことも考えられる。ビットコインが先週一時近づいた8万ドル近辺を維持できるか、今週の米物価指標とあわせて見ておきたい。

関連:ビットコイン上昇に異変、8.5万ドル突破でも資金流入は低調=グラスノード分析

ソラナ、ブロック生成の高速化が完了

技術面ではソラナに大きな進展があった。ソラナは10月9日、ブロック生成の目標間隔(スロット時間)を従来の400ミリ秒から200ミリ秒へ短縮するアップグレードを完了した。8月から段階的に導入が進められており、今回の更新ですべての変更が本番ネットワークに反映された。これにより、ブロック生成の頻度は従来の約2倍となった。

今回の高速化は、ソラナ上で動くサービスの応答性向上にもつながる。ブロックの生成間隔が短くなることで、取引情報がより頻繁にネットワークへ反映され、特に価格が刻々と変動する分散型取引所などで効果が期待される。

また、同じ検証者が連続してブロック生成を担当する時間も1.6秒から0.8秒に短縮された。これにより、特定の検証者が取引を意図的に遅らせられる時間が短くなり、ネットワークの公平性を高める効果も見込まれる。一方、検証者がブロックに対して投票する頻度は増えるため、運営上の負担が課題となる。

Funding Watch

1. Antseed — AIサービスをP2Pで売買できる分散型市場

AIサービスを個人間で売買できるネットワーク「Antseed(アントシード)」は10月6日、独自トークン「ANTS」の販売を通じて240万ドル(約3.7億円)の資金調達を発表した。スパーク・キャピタルがリードし、DCG、ノース・アイランド・ベンチャーズ、コライダーなども参加した。

アントシードは、ChatGPTのようなAIサービスをP2Pで売買できる市場を構築している。個人や企業がAIモデルを提供して料金を自由に設定し、利用者は価格や信頼性を比較して選べる。提供者同士の価格競争によってAIの利用料金を引き下げる狙いがあり、支払いにはUSDCが使われる。

2. Xverse — ティム・ドレイパー率いるVCが支援するビットコイン金融アプリ

ビットコイン特化型の金融アプリ「Xverse(エックスバース)」は10月5日、著名投資家ティム・ドレイパーが率いるドレイパー・アソシエイツ主導で、新たな出資を受けたと発表した。トラスト・マシーンズとドレイパー・ドラゴンも参加し、調達額は非公表だ。

ドレイパーは、テスラ、スペースX、スカイプ、コインベースなどへの初期投資で知られる。2014年には米政府のオークションで約3万BTCを購入した、ビットコインの初期投資家でもある。今回の出資に際しては、エックスバースが一般利用者にとって銀行に代わるサービスになるとの期待を示した。

エックスバースでは、ビットコインの保管・送金に加え、保有するビットコインを担保にステーブルコインを借りたり、DeFiで資産を運用したりできる。利用者自身が秘密鍵を管理する仕組みで、同社によるとアプリの累計ダウンロード数は200万件を超えている。

3. Anvil — 暗号資産を担保に取引の支払いを保証するDeFiプロトコル

イーサリアム上で暗号資産を担保にした信用保証サービスを提供する「Anvil(アンビル)」は10月8日、独自トークン「ANVL」の販売を通じて500万ドル(約7.9億円)を調達したと発表した。ピーター・ティールらが設立した米VCのファウンダーズ・ファンドが主導し、パンテラ・キャピタルや暗号資産取引所ブリッシュなども参加した。

アンビルは、暗号資産を担保として預けることで、取引先への支払いなどを保証できるDeFiプロトコルだ。例えば、企業間の取引では、代金が確実に支払われるかどうかが取引先の懸念となる。アンビルでは、支払いを約束する側が暗号資産を担保として預け、取引先に支払いの保証を提供できる。従来は銀行などが担ってきた信用保証の一部を、ブロックチェーン上で実現する仕組みである。

4. Umia — トークン保有者がプロジェクトの資金管理に関与できるプラットフォーム

暗号資産プロジェクトの資金調達と運営を支援する「Umia(ウミア)」は10月5日、独自トークン「UMIA」の販売を通じて約600万ドル(約9.4億円)を調達したと発表した。販売は8月26日〜9月2日に実施され、ギャラクシー・ベンチャーズ、DCG、ドレイパー・アソシエイツなどの投資会社と約700人の個人が参加した。

ウミアは、オンチェーンプロジェクトの立ち上げから運営、事業拡大までを支援するプラットフォームだ。事業者は独自トークンをオークション形式で販売して資金を集める。ただし、調達資金は創業チームが直接管理するのではなく、ブロックチェーン上に保管され、その使い道にも一定の制約が設けられる。

具体的には、創業チームは事前に決められた予算の範囲内で開発を進める一方、予算を超える支出や重要な経営方針は「意思決定市場」で決める。事業拡大に向けたトークンの追加発行も、その対象となる。日常の運営は創業チームに任せつつ、プロジェクトの将来を左右する判断にはトークン保有者らが関与する仕組みだ。

特徴的なのは、その判断方法に従来の投票ではなく、市場取引を利用する点だ。例えば、新サービスに投資するかどうかを決める場合、参加者は投資する案と現状維持の案、それぞれに対応する条件付きトークンを売買する。単に賛否を表明するのではなく、自らの資金を投じることで、各案がもたらす価値を慎重に見極める動機が働く。こうして形成された価格を比較し、プロジェクトの価値をより高めると市場で評価され、所定の条件を満たした案が採用される。

5. Meanwhile — 保険料も保険金もビットコインで扱う生命保険会社

ビットコイン建ての生命保険を提供する「Meanwhile(ミーンワイル)」は10月8日、3,750万ドル(約59億円)の資金調達を発表した。ベイン・キャピタル・クリプトが主導し、ホーン・ベンチャーズ、パンテラ・キャピタル、米投資会社アポロなどが参加した。過去のラウンドではOpenAIのサム・アルトマンも出資者として名を連ねている。

ミーンワイルは、保険料の支払いから保険金の受け取りまで、すべてビットコインで行う生命保険を提供している。例えば、契約者がビットコインで保険料を一括払いすると、死亡時には遺族などが契約で定められた額のビットコインを受け取れる。

契約から1年後以降、保険契約の価値の最大90%を借り入れることもでき、返済期限や追加担保の請求はない。同社はバミューダの金融当局から生命保険業の免許を取得しており、アジアや欧州、中東などで富裕層向け保険を扱う仲介会社15社と提携している。

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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=158.3円)

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JinaCoin編集部です。JinaCoinは、株式会社jaybeが運営する仮想通貨情報専門メディアです。 正確性・信頼性・独立性を担保するため編集ガイドラインに沿って、コンテンツ制作を行なっています。 一般社団法人 ブロックチェーン推進協会所属
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