アップビット、ソラナなど59億円相当の暗号資産が不正流出 全額補填へ

伊藤 将史
6 Min Read
画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
Highlights
  • 韓国Upbitで約59.4億円相当のソラナネットワーク系資産が不正流出、24銘柄が対象
  • 流出資産のうち約13.2億円相当のソレイヤーをオンチェーンで凍結、残りは追跡中
  • 取引所は全額を自社資産で補填し、ユーザー資産への影響はないと発表

韓国最大手の暗号資産(仮想通貨)取引所「Upbit(アップビット)」は27日、同取引所のソラナネットワーク関連資産において不正な出金が発生し、約540億ウォン(約59.4億円)相当が流出したことを発表した。

ソラナネットワーク24銘柄が流出、ユーザー資産への被害はなし

発表によると、不正流出が検知されたのは2025年11月27日午前4時42分頃とのこと。SOL、USDC、JTO、BONKなど、ソラナネットワーク系列の24銘柄のデジタル資産が、不明な外部ウォレットへ送信されたという。

アップビットは異常を検知後、直ちにすべての入出金サービスを停止し、緊急のセキュリティ点検を開始したと発表している。また、さらなる被害を防ぐため、残りの資産を安全なコールドウォレットへ移動させる措置を講じている。

今回の流出による被害額は約540億ウォンに上るが、同取引所を運営するドゥナムのオ・ギョンソク代表取締役は、「会員様の資産にはいかなる被害も発生しないよう、全額をアップビットの保有資産で充当する」と明言した。

なお、流出した資産のうち約120億ウォン(約13.2億円)相当の「Solayer(ソレイヤー、LAYER)」については、オンチェーン上での凍結措置が完了しているという。残りの資産についても、関連プロジェクトや捜査機関と協力し、追跡と凍結に向けた対応を継続している。

アップビットは現在、ソラナ系列だけでなく、暗号資産全体の入出金システムの安定性とセキュリティを点検しており、安全が確認され次第、順次サービスを再開する予定だとしている。

関連:分散型取引所バランサー、大規模ハッキングで約180億円超の資産流出
関連:中国籍女性、世界最大級6万1千BTC押収事件で有罪──1兆円相当の暗号資産洗浄=報道

価格は執筆時点でのレート換算(1ウォン=0.11円)

仮想通貨の最新情報を逃さない!GoogleニュースでJinaCoinをフォロー!

JinaCoinメルマガ開始
Share This Article
2017年の仮想通貨ブームの頃に興味を持ち、以降Web3分野の記事の執筆をし続けているライター。特にブロックチェーンゲームとNFTに熱中しており、日々新たなプロダクトのリサーチに勤しんでいる。自著『GameFiの教科書』。
コメントはまだありません

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA

厳選・注目記事

YouTube

その他のニュース

イーサリアム、「より的を絞った、一様ではない」成長へ──ヴィタリック氏が描く効率重視の手数料構想

イーサリアム(ETH)の共同創業者ヴィタリック・ブテリン氏は26日、次年度のイーサリアムネットワークの成長戦略について公式Xで言及した。投稿内でブテリン氏は、イーサリアムは引き続き成長していくとする一…