韓国最大手の暗号資産(仮想通貨)取引所「Upbit(アップビット)」は27日、同取引所のソラナネットワーク関連資産において不正な出金が発生し、約540億ウォン(約59.4億円)相当が流出したことを発表した。
ソラナネットワーク24銘柄が流出、ユーザー資産への被害はなし
発表によると、不正流出が検知されたのは2025年11月27日午前4時42分頃とのこと。SOL、USDC、JTO、BONKなど、ソラナネットワーク系列の24銘柄のデジタル資産が、不明な外部ウォレットへ送信されたという。
アップビットは異常を検知後、直ちにすべての入出金サービスを停止し、緊急のセキュリティ点検を開始したと発表している。また、さらなる被害を防ぐため、残りの資産を安全なコールドウォレットへ移動させる措置を講じている。
今回の流出による被害額は約540億ウォンに上るが、同取引所を運営するドゥナムのオ・ギョンソク代表取締役は、「会員様の資産にはいかなる被害も発生しないよう、全額をアップビットの保有資産で充当する」と明言した。
なお、流出した資産のうち約120億ウォン(約13.2億円)相当の「Solayer(ソレイヤー、LAYER)」については、オンチェーン上での凍結措置が完了しているという。残りの資産についても、関連プロジェクトや捜査機関と協力し、追跡と凍結に向けた対応を継続している。
アップビットは現在、ソラナ系列だけでなく、暗号資産全体の入出金システムの安定性とセキュリティを点検しており、安全が確認され次第、順次サービスを再開する予定だとしている。
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