トランプコイン上位保有者、大統領との夕食会に招待へ──発表受け約62%急騰

伊藤 将史
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画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

5月にワシントンD.C.で開催、上位220名が招待対象

トランプ米大統領の公式ミームコイン「TRUMP(トランプコイン)」の公式Xアカウントは、日本時間24日午前1時26分、TRUMP保有者の上位220名を対象とした夕食会の開催を告知した。この夕食会にはトランプ大統領本人がゲストとして出席し、ワシントンD.C.のトランプ・ナショナル・クラブにて、5月22日に開催される予定だ。

この発表を受け、TRUMP価格は発表前の9.3ドル(約1,327円)から一時15.04(約2,146円)ドルまで、約62%急騰した。その後、執筆時点では12.28ドル(約1,752円)付近で推移している。

TRUMPUSD
出典:TradingView

公式サイトによれば、今回の夕食会は「クリプトプレジデント(Crypto President)」として知られるトランプ大統領が、暗号資産(仮想通貨)の未来について直接語る場になるという。イベントには、TRUMPの保有量に基づくリーダーボードの上位220名が招待される。また、上位25名の保有者には、夕食会前に開催されるトランプ大統領とのプライベートVIPレセプションへの参加資格が付与されるとされている。

TRUMPは、トランプ大統領就任式直前の2025年1月18日にローンチされたミームコインである。ローンチ直後には73ドル(約10,420円)の値をつけたものの、その後価格は大きく下落。4月19日には初回のトークンアンロックが実施され、さらなる価格下落への懸念も報じられていた。

アンロック対象となるトークンを含めた供給量の大半(初期発行10億トークンのうち8億トークン)は、トランプ氏関連企業とされる「CIC Digital LLC」および「Fight Fight Fight LLC」が保有しており、今後3年間にわたって段階的にリリースされる計画となっている。

TRUMPは(一般的にはほぼユーティリティを備えていない)ミームコインであると謳っている。しかし、ミームコインに大統領との交流という具体的な「特典」が付与されたことで、市場では新たな価値や投機的な関心が高まった形だ。

昨今の仮想通貨相場は”トランプ相場”とも言われるほど、大統領の発言や動向に左右される状況に陥っている。その象徴ともいえるTRUMPの価格動向を、今後も注視したいところだ。

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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=142.74円)

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2017年の仮想通貨ブームの頃に興味を持ち、以降Web3分野の記事の執筆をし続けているライター。特にブロックチェーンゲームとNFTに熱中しており、日々新たなプロダクトのリサーチに勤しんでいる。自著『GameFiの教科書』。
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