5月にワシントンD.C.で開催、上位220名が招待対象
トランプ米大統領の公式ミームコイン「TRUMP(トランプコイン)」の公式Xアカウントは、日本時間24日午前1時26分、TRUMP保有者の上位220名を対象とした夕食会の開催を告知した。この夕食会にはトランプ大統領本人がゲストとして出席し、ワシントンD.C.のトランプ・ナショナル・クラブにて、5月22日に開催される予定だ。
この発表を受け、TRUMP価格は発表前の9.3ドル(約1,327円)から一時15.04(約2,146円)ドルまで、約62%急騰した。その後、執筆時点では12.28ドル(約1,752円)付近で推移している。

公式サイトによれば、今回の夕食会は「クリプトプレジデント(Crypto President)」として知られるトランプ大統領が、暗号資産(仮想通貨)の未来について直接語る場になるという。イベントには、TRUMPの保有量に基づくリーダーボードの上位220名が招待される。また、上位25名の保有者には、夕食会前に開催されるトランプ大統領とのプライベートVIPレセプションへの参加資格が付与されるとされている。
TRUMPは、トランプ大統領就任式直前の2025年1月18日にローンチされたミームコインである。ローンチ直後には73ドル(約10,420円)の値をつけたものの、その後価格は大きく下落。4月19日には初回のトークンアンロックが実施され、さらなる価格下落への懸念も報じられていた。
アンロック対象となるトークンを含めた供給量の大半(初期発行10億トークンのうち8億トークン)は、トランプ氏関連企業とされる「CIC Digital LLC」および「Fight Fight Fight LLC」が保有しており、今後3年間にわたって段階的にリリースされる計画となっている。
TRUMPは(一般的にはほぼユーティリティを備えていない)ミームコインであると謳っている。しかし、ミームコインに大統領との交流という具体的な「特典」が付与されたことで、市場では新たな価値や投機的な関心が高まった形だ。
昨今の仮想通貨相場は”トランプ相場”とも言われるほど、大統領の発言や動向に左右される状況に陥っている。その象徴ともいえるTRUMPの価格動向を、今後も注視したいところだ。
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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=142.74円)