著名な暗号資産(仮想通貨)アナリストのPlanBが23日にXで投稿し、ビットコイン価格が2028年までに50万ドル(約7,820万円)に到達するという長期予測を改めて強調した。PlanBによると、この見解は2019年から変わっていないという。
2020〜2024年サイクルは予測通りに推移
PlanBは、ストック・トゥ・フロー(S2F)モデルと呼ばれる希少性に基づく価格予測手法を用いており、このモデルは半減期サイクルごとのビットコイン価格を予測する。同氏が公開したチャートによると、2019年時点でビットコインの時価総額は1,000億ドル(約15兆6,400億円、1BTC=5,000ドル)だったが、同氏は2020〜2024年の半減期サイクルで時価総額が1兆ドル(約156兆4,000億円、1BTC=5万ドル)に成長すると予測していた。
実際、ビットコインは2024年4月19日の半減期を経て、同年11月には一時9万5,508ドルの史上最高値を記録した。PlanBの予測はおおむね的中する形となり、現在のビットコイン価格は約8万5,000ドル前後で推移している。時価総額は約1兆7,000億ドル(約266兆円)に達しており、同氏の想定していた1兆ドルを上回る水準だ。
PlanBによると、同じモデルに基づけば、2024〜2028年の半減期サイクルでビットコインの時価総額は10兆ドル(約1,564兆円)、1BTC当たり50万ドル(約7,820万円)に到達する可能性があるという。
ストック・トゥ・フローモデルの仕組み
ストック・トゥ・フローモデルは、ビットコインの既存供給量(ストック)と新規供給量(フロー)の比率を基に価格を予測する手法だ。ビットコインは約4年ごとに半減期を迎え、新規発行量が半減するため希少性が高まる。PlanBのチャートでは、ビットコインを金(SF54)、ダイヤモンド(SF19)、銀(SF3)などの他の希少資産と比較しており、ビットコインがストック・トゥ・フロー比率100、時価総額20兆ドルに到達する初の資産になる可能性を示唆している。
一方で、ストック・トゥ・フローモデルには批判も存在する。市場の需給バランスやマクロ経済状況、規制動向などを考慮していないため、過度に楽観的だとする指摘もある。しかし、PlanBは過去のサイクルでの的中実績を根拠に、2028年までの長期強気見通しを維持している。
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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=156.4円)




