オリエンタルチエン工業、イーサリアムと金地金に各16億円投資

shoko-koyama
7 Min Read
画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
Highlights
  • オリエンタルチエン工業が第三者割当新株予約権で最大48億円調達、金地金とイーサリアムに各16億円投資
  • 借入依存体質を改善、自己資本比率を現行36.2%から67.2%へ引き上げ
  • 2025年12月15日割当、行使期間は2027年12月15日まで

東証スタンダード上場のオリエンタルチエン工業(6380)は20日、第三者割当による新株予約権発行を決議した。最大調達額は約48億5,163万円で、調達資金の大半を金地金とイーサリアム(ETH)の取得に充てる異例の財務戦略を打ち出した。

金地金・ETHに各16億円投資

新株予約権は21,000個を発行し、全額行使されれば約48億円を調達する。手取金約45億7,591万円のうち、金地金とETHにそれぞれ約16億100万円(各35%)を配分する計画だ。残り約13億7,300万円(30%)は市況下落時の追加取得資金や運転資金として保持する。

割当先は株式会社Ucapi(15,000個)とKAY LEO BROTHERS LIMITED(6,000個)で、行使価額は1株2,295円、行使期間は2025年12月16日から2027年12月15日まで。割当日は12月15日を予定している。

同社の2025年3月期末の自己資本比率は36.2%で、前期の37.1%から低下していた。営業キャッシュフローは700万円の赤字となる一方、新工場建設などで投資に5億8,200万円を支出し、不足分5億100万円を借入で補った形だ。有利子負債残高は21億円に上る。

全額払い込みが実施されれば、自己資本比率は67.2%まで上昇する見通しだ。同社は金地金を「価値保全資産」、ETHを「成長ポテンシャル資産」と位置づけ、換金性や担保活用を通じて借入依存からの脱却を図る。

ETH取得の目的について、同社はブロックチェーン技術の産業実装を見据えた「先駆的な取り組み」と説明している。将来的にはサプライチェーン決済での活用可能性も視野に入れるという。

同社はローラチェーンなど伝動・搬送製品の製造を主力事業とし、2024年7月に寺田精工と徳清澳喜睦鏈条有限公司を子会社化している。2025年3月期の連結売上高は40億5,500万円、営業利益は1億4,200万円だった。

本件は12月12日開催予定の臨時株主総会での承認が条件となる。

関連:メタプラネット、優先株式で212億円調達──海外機関投資家に割当、BTC購入に150億円充当

仮想通貨の最新情報を逃さない!GoogleニュースでJinaCoinをフォロー!

JinaCoinメルマガ開始
Share This Article
仮想通貨歴5年。ニュース記者歴3年。常に仮想通貨ニュースを追う。情報ソースを追究し正しい情報をわかりやすく伝えることに努めている。仮想通貨は下落するたび買い増すタイプで、主にステーキングで資産運用中。
コメントはまだありません

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA

厳選・注目記事

YouTube