第3四半期の調子が悪いのは季節性、例年第4四半期のパフォーマンスは良い
デジタル資産インフラ企業「NYDIG」は6日、ビットコインは第3四半期で最もパフォーマンスの悪い資産の一つであったものの、年初来でみると他のあらゆる資産クラスのリターンをはるかに上回っており、各種ファンダメンタルを考慮するとまだまだ第4四半期には期待できるかもしれないとするレポートを公開した。
まず、第3四半期におきた主なイベントを振り返ってみる。
- SEC vs. Ripple社の裁判、Ripple社の勝利でXRP暴騰
- 格付け会社フィッチは、米国債の格下げを最上位の「AAA」から「AA+」へと1ランク引き下げ
- 2016年に仮想通貨取引所「Bitfinex」から約12万BTC(現在の価格で約6000億円相当)を盗んだ夫妻が逮捕
- Paypal 独自のステーブルコインをリリース
- 米国証券取引委員会(SEC)、21Sharesの現物ビットコインETFの認可を延期
- カストディ企業「Prime Trust」破産
- 米仮想通貨取引所「Coinbase」アメリカでのビットコイン先物ライセンスを取得
- 米裁判所、グレースケール対SECの裁判で、グレースケールに味方する
- 米国商品先物取引委員会、DeFi開発企業を起訴
- 資産運用会社フランクリンテンプルトン、現物ビットコインETFを申請
- ニューヨーク州金融サービス局、厳しい仮想通貨規制を提案
- マウントゴックスの返済開始が延期される
- マイクロストラテジー社がビットコインを追加購入
- 格付け会社S&Pは、米国債の格下げを警告
- Ordinal開発者が新しいビットコインNFT規格を提案
- 米仮想通貨取引所「Coinbase」のオフショア取引所、永久先物取り扱い開始
- 米国政府閉鎖の危機、土壇場で回避される

ビットコインは第3四半期中に11.1%下落し、ワースト1位の「長期債」に次いで2番目となった。第3四半期に下落した資産はビットコインだけでなく、株式や債券、ゴールド、不動産などその他ほぼすべての資産クラスも下落した。
持続的な高インフレ、金利上昇、景気後退懸念が主な要因であった。

とはいえ、年初来でみるとビットコインのパフォーマンスはぶっちぎりの1位である。累計で63.3%という驚異的な上昇率を記録し、年間トップの資産/アセットクラスとしての地位を維持し続けている。

過去、第3四半期は一貫してビットコインの最弱期であり、今年も例外ではない。相場を動かす材料の欠如に加え、投資家の無関心や、株式市場の季節的傾向を特徴づける「Sell in May(5月に売ったらどこかに行け)」というメンタリティーが、第3四半期のこのパターンを助長している。
しかし、第3四半期は冴えなかったビットコインであったが、歴史的にビットコインが最も好調な第4四半期に突入したことで、31,000ドルの壁を破り、再びブル相場になる可能性がある。
