マイニング企業の新規株式公開、33倍の応募超過|アラブ

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目次

石油依存からの脱却に向けて、国をあげてテクノロジー企業を誘致している

暗号資産(仮想通貨)Web3企業「Phoenix Group(フェニックス・グループ)」(本社:アラブ首長国連邦)は21日、アブダビ証券取引所での新規株式公開(IPO)を終了し、33倍の応募超過であったと発表した。

アラブ首長国連邦に本社を置く同社は先週、1株1.5ディルハム(約60円)で約9億株を募集し、目標調達額は13億6,000万ディルハム(約540億円)で、投資家は同社の17.64%を保有することになると発表した。

約9億株の売り出しは、特に個人投資家から圧倒的な需要があり、180倍の申し込み超過となった。プロの投資家も強い支持を示し、22倍の応募超過となった。

フェニックス・グループは、2017年にアラブ首長国連邦で設立されたWeb3企業だ。もともとはマイニング専門企業で、ホスティングサービスや顧客がハッシュレートを購入するクラウドマイニングなどのサービスを提供している。また2023年からは、イーサリアムベースのガバナンストークン MMX を利用したM2という仮想通貨取引所も運営している。

ブルームバーグによると、中東のIPOは活況が続いており、2024年にかけて継続する見通しだ。ブルームバーグがまとめたデータによると、中東でのIPO規模は今年7月までに51億ドル(約7280億円)と、過去10年中9年の同じ時期を上回っている。唯一の例外は昨年で、147億ドル(約2兆円)規模に達していた。

近年、中東でのIPOは活況だ
出典:ブルームバーグ

中東諸国は、国の収入を石油依存から脱却するために、莫大なオイルマネーを元手に様々な企業を誘致している。仮想通貨まわりでは、世界に先駆けて包括的な規制を導入し、バイビットなどの企業の誘致に成功している。

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米ブロックチェーン分析会社「Chainalysis」のレポートによると、ドバイのある中東・北アフリカ地域(MENA)の仮想通貨市場は世界で最も急速に成長している。

MENA地域は、2021年7月から2022年6月の期間に、ユーザーが5,660億ドルの仮想通貨を受け取っており、これは前年度より48%増となる。MENAに次いで、中南米が40%、北米が36%の伸びを示している。この地域は、モロッコ、エジプト、トルコなどの新興国を含む約22カ国で構成されており、これらの国々では、仮想通貨の利用は貯蓄や送金決済といった実用的なユースケースに結びついている。特にトルコやエジプトなど、自国通貨の価値急減に直面した国々では、自分の資産防衛や送金に仮想通貨が利用されるケースが特に多くなっている。

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参考文献

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この記事を書いた人

元一般企業会社員。現在はトレーダー兼ライター。
株式やFX、仮想通貨デリバティブ、草コイン、ノード運用と色々やっています。

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