米ナスダック上場のETHZilla Corporation(イーサジラ、ティッカー:ETHZ)は2日、保有するイーサリアム(ETH)資産約1億ドル分を、リキッドリステーキングプロトコル「EtherFi(イーサーファイ)」に預託する計画を発表した。同社は10万2,246ETH(約4億5,600万ドル相当)を平均取得単価3,948.72ドルで保有しており、DeFiプロトコルとの初の本格的な協業となる。
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DeFi統合による財務戦略の革新
ETHZillaのマクアンドリュー・ルディシル執行会長は「EtherFiとのパートナーシップは、我々の財務管理アプローチにおける戦略的進化を表している。1億ドルをリキッドリステーキングに展開することで、イーサリアムのセキュリティを強化しながら、財務保有資産の収益向上を図る段階的な収益機会を開拓する」とコメントした。
今回の取り組みは、標準的なETHステーキングを超えた収益創出を可能にするEtherFiの能力を評価して実施される。同社にとってDeFiプロトコルとの初の統合であり、今後追加的な統合も予定している。
EtherFi CEOも戦略を高く評価
EtherFiの創設者兼CEOであるマイク・シラガッゼ氏は「ETHZillaの先駆的なアプローチは、財務会社が保有資産を戦略的に最適化する方法として非常にエキサイティング。彼らのコミットメントは、分散型プロトコルに対する機関投資家の信頼の高まりを示し、従来の金融とイーサリアムエコシステムの革新的な力を橋渡しする真にユニークな手法を示している」と評価した。
着実なETH蓄積戦略を継続
ETHZillaは2025年8月31日時点で以下の財務状況を公表:
- 総ETH保有量: 10万2,246ETH(約4億5,600万ドル)
- USD現金同等物: 約2億2,100万ドル
- 発行済株式数: 1億6,662万6,845株
同社は8月17日から31日にかけて段階的にETHを取得。8月17日に1万2,500ETH、8月24日に7,600ETHを追加購入し、平均取得単価は3,949ドルで推移している。資金調達にはATM(At-The-Market)プログラムを活用し、740万株の新株発行により4,100万ドルの純資金を調達した。
企業財務とDeFiの融合モデル
ETHZillaは「イーサリアムのネイティブデジタル資産であるETHの蓄積ビークル」として、上場企業におけるオンチェーン財務管理のベンチマークを目指している。エレクトリック・キャピタルとのパートナーシップを通じ、従来のETHステーキングを上回る差別化された収益創出プログラムの実現を図る。
同社の戦略は、資本市場専門家、著名なイーサリアムエンジニア、トップティアDeFi創設者、インフラパイオニアなどエコシステムの重要人物で構成されるDeFiカウンシルによって支援されている。
リキッドリステーキングを活用した機関投資家の収益最大化戦略として、ETHZillaの取り組みは上場企業によるDeFi統合の新たなモデルケースとして業界から注目を集めている。
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