- イーサスキャンはイーサリアムの取引履歴を検索できるエクスプローラー
- 自分のウォレットの履歴をダウンロードできるので確定申告にも便利
- 一見わかりにくいイーサスキャンの見方や使い方を徹底解説
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目次
Etherscan(イーサスキャン)はイーサリアムの検索・追跡ツール
ブロックチェーンにはすべての取引履歴が一本の鎖のようにつながって記録されており、誰でも閲覧が可能という特性があります。
Etherscan(イーサスキャン)はイーサリアムのブロックチェーンに関する取引履歴やガス代などの情報を検索・追跡できる代表的なExplorer(エクスプローラー)です。イーサスキャンでは自分のウォレットアドレスに関する情報はもちろん、ブロックチェーン全体の情報も検索することができます。
Explorer(エクスプローラー)は探検家という意味を持ち、ブロックチェーンにおいては、取引履歴やガス代など全ての情報を検索・追跡するツールです。 ブロックチェーンエクスプローラーは各チェーンごとに存在します。
Etherscanの基本情報
Etherscanの見方【情報分析】
イーサスキャンではブロックチェーン全体の情報を検索・追跡できます。ここではその見方や情報分析のやり方を簡単に解説します。
トップページ
https://etherscan.io/ へアクセスするとETHに関する現在価格やガス代、直近のブロックやトランザクションなど様々な最新情報が表示されており、詳細な情報は右上のメニューから確認できます。
検索画面ではアドレス/トランザクションハッシュ/ブロック/トークン/ドメインネームなど様々な方法で取引詳細を検索できます。
Transactions(トランザクション)追跡
「Blockchain」メニューのTransactionsではイーサリアムのブロックチェーンにおける最新のトランザクション情報が表示されています。トランザクション履歴だけでなく24時間以内の取引数や現在ペンディング中の取引数、ネットワーク全体のガス代や平均ガス代までイーサリアムに関する取引履歴のすべてが確認できます。
またBlockchainメニューのTop AccountsではETH保有数のランキングも確認できます。Binanceをはじめ有名CEXやバリデーターが並んでいますね。
Tokens(トークン)ランキング
「Tokens」メニューのTopTokensではERC20トークンのランキングを確認できます。価格・前日比・取引量・時価総額や保有ホルダー数まで把握できます。
トークン名をクリックするとトークンのコントラクトや発行枚数などの詳細も確認できます。例えばトークンのクジラ(大口保有者)の動向をチェックしたり、まだ上場前のトークンを確認できたりします。
もちろん検索画面からトークン名やコントラクトで直接検索することも可能です。
NFTsランキング
「NFTs」のTop NFTsでは最新取引ボリュームのランキングを確認できます。人気のNFTは取引数の割に取引自体が高額ですね。最新の取引やミントも確認できます。
Chrats and Stats(チャート・アンド・スタッツ)
「Resources」のCharts and Statsでは市場データやブロックチェーンのデータが確認できます。ノード数やENS登録数など仮想通貨市場を多角的に分析できるのは面白いですね。
知りたい情報をクリックすると詳細の確認もできます。例えばEther Daily Price(USD)Chartでは過去の最高価格などの分析に利用できます。
Developers(開発者)
「Developers」では開発者向けの情報確認ができます。APIの申し込みをはじめ開発者向けのコンテンツを検索できます。
Gas Tracker(ガストラッカー)
「More」メニューのGas Trackerでは現在のガス代や価格推移、ガス使用ランキングが確認できます。正確なガス代を知るためにもブックマークしておきたいですね。
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Etherscanの使い方【自分のアドレス】
イーサスキャンでは自分のウォレットアドレスに関する取引履歴データを検索・追跡もでき、データのダウンロードや分析、リボークなど様々な活用ができます。
事前準備
イーサスキャンはイーサリアムの情報を検索・追跡するツールですのでウォレットにETHがないと使用する意味がありません。まずは取引所に口座を開設してETHを購入しましょう。
おすすめ国内仮想通貨取引所
- GMOコイン
GMOコインは手数料の安さ、取扱銘柄の多さなどで定評のある国内取引所です。特に仮想通貨の送金手数料が無料のため、海外仮想通貨取引所やメタマスクなどへの送金におすすめです。
- コインチェック
コインチェックは国内最大手の仮想通貨取引所です。手数料無料で仮想通貨売買ができ、仮想通貨の積み立てやレンディングなど豊富なサービスを提供しています。特に扱いやすいスマホアプリの評価が高く、仮想通貨初心者におすすめの国内取引所です。
- SBI VCトレード
SBI VCトレードはネット証券大手のSBIグループが運営する国内取引所のため信頼性の高い国内取引所です。入出金、送金手数料などが無料なので海外取引所への送金にもおすすめ。手軽にレンディングなどの投資サービスを利用できるので、預けたまま資産運用も可能です。
- DMM Bitcoin
DMM BitcoinはDMMグループが運営する国内取引所。レバレッジ取引に対応する通貨数が豊富な点が特徴です。送金に利用できる通貨数は少ないのですが、送金手数料が無料なので海外取引所への送金でも利用できます。
- bitFlyer
bitFlyerは国内最大級のビットコイン取引量を誇る国内取引所です。買い物でビットコインが貯まるクレジットカードや、Tポイントをビットコインに交換できるサービスが豊富な点が特徴です。また、小額から仮想通貨を手数料無料で購入できる点も魅力です。
国内取引所はトラベルルールにより海外業者との送金やり取りができない場合があります。
その場合は、メタマスクなどのプライベートウォレットを経由して送金すれば問題ないので、焦らず対応してみてください。
購入できたらイーサリアムのウォレットにETHを送付しましょう。まだ作成していない場合はメタマスクがおすすめです。メタマスクの準備ができましたら取引所でETHを購入して送付しましょう。
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取引履歴の確認
まず https://etherscan.io/ へアクセスし自分のウォレットアドレスを検索してください。
ウォレットアドレス詳細
検索すると一番上に自分のアドレスとENSやUnstoppable Domainsなどネーミングサービスで登録した名前が表示されます。Overviewでは保有ETHと価格やETH以外のトークンの概要、More infoでは最初と直近のトランザクション、ETH外マルチチェーンのアドレス数が表示されます。
保有トークンの詳細は財布マークの「View in Toen Holding」を押すと表示されます。メタマスクでは非表示になっているようなトークンが見つかるかもしれません。
Transactons(トランザクション)
下部にウォレットアドレスにおける全ての総トランザクション数とトランザクションが最新順に25件分表示されています。「VIEW ALL TRANSACTIONS」ボタンを押すと全てのトランザクションを確認できます。
Transaction Hash | トランザクションハッシュ(取引の詳細を表す値) |
Method | 取引の概要(Transfer、Approve、Deposit、Withdraw、MINTなど) |
Block | トランザクションの行われたブロック |
Age | 送信が行われた日時(現在から逆算) |
From | 送信元アドレス |
To | 送信先アドレス |
Value | 送信した仮想通貨の値 |
Txn Fee | 手数料 |
TransactionHashは取引の詳細を示す固有値です。クリックすると取引の内容を確認できます。例えば下の画像はNFTをフリーミントした際のトランザクション詳細です。
Transaction Hash | トランザクションハッシュ(取引の詳細を表す値) |
Status | トランザクションの状態。Success(成功)、Pending(保留)、Fail(失敗)がある。 |
Block | トランザクションの行われたブロック |
Timestamp | トランザクションが行われた日時 |
Transaction Action | トランザクションで行われた行動 |
Sponsored:広告(無視して良い) | 広告(無視して良い) |
From | 送信元アドレス |
Interacted With(To) | 送信先アドレス(関連アドレス) |
ERC-721 Tokens Transferred | 送付されたERC721トークン |
Value | 送信した仮想通貨の値 |
Transaction Fee | 送信手数料 |
Gas Price | かかったガス代 |
Internal Transactions(インターナル・トランザクション)
Internal Transctionsは自分が実行したトランザクションに対して返ってくるトランザクションのことです。
例えば下の画像はNFTをマーケットに出品し、売却できた際に発生したインターナルトランザクションです。
Token Transfers[ERC-20](トークン・トランスファー)
Token TransfersはERC-20トークンのトランザクション履歴です。ERC-20とは簡単にいうとイーサリアム規格で作られたアルトコインです。
NFT Transfers(NFTトランスファー)
NFT TransfersはNFTのトランザクション履歴です。規格でいうとERC-721やERC-1155などのトークンの取引履歴になります。
知りたいNFTを選択すると詳細の確認もできます。
Analytics(分析)
Analyticsではウォレットアドレスの分析ができます。ETHのバランスや過去の最高値・最低値や、トランザクション数をグラフで確認できます。
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Comments(コメント)
GoogleやTwitter、Facebook、Disqusなどのアカウントでログインしてコメント可能です。
確定申告用CSVダウンロード
イーサスキャンでは取引履歴データをダウンロードすることも可能です。年間を通して仮想通貨で20万円以上の利益が出た場合、確定申告が必要となりますので、取引履歴データは確定申告の計算をする際にとても重要です。
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ウォレットアドレスを検索後、下部の取引履歴右下に「Download:CSV Export」というリンクがあるのでクリックします。
期間を選択する画面になりますので取引履歴が必要な期間を入力して「Download」ボタンを押すとデータがダウンロードされます。ブロックごとで期間を設定することも可能です。
取引履歴のダウンロードはTransactions/Internal Transactions/Token Transfers(ERC-20)/NFT Transfersそれぞれで可能ですので、確定申告の際はすべてダウンロードして万全の準備をして取り掛かりましょう。
Revoke(リボーク)のやり方
Etherscanではトランザクションの承認をリボーク(取消)できます。リボークは過去に自分がDeFiやDEX、NFTのミントで行った承認の取り消しです。こまめにリボークすることでハッキングの危険性が減りますので活用しましょう。
STEP
Token Approvals
「More」メニューからToken Approvlsを選択してください。
STEP
ウォレットに接続
Connect to Web3からウォレットに接続。ここではメタマスクを使用します。
STEP
リボークするトークンの選択
ウォレットでApprovals(承認)をしたトークンが表示されるので、Revoke(リボーク)したいものを選択。
STEP
リボーク完了
リボーク詳細が表示されるので内容を確認しOKならRevokeボタンを押す。メタマスクが開きガス代が表示されるので確定を押すとリボーク完了です。
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アカウント登録
イーサスキャンは登録なしの無料で使えますが、アカウント登録することで独自のサービスが使えます。アカウント登録は右上メニューのSign Inから行えます。ユーザーネームを設定し、メールアドレスとパスワードを設定後、送られてくるメールの確認リンクを押せば登録完了です。
アドレスウォッチ
会員登録するとアドレスウォッチという機能が使えるようになります。登録したアドレスにトークンのトランザクションが起きた際にメールで通知してくれる機能です。気になるプロジェクトやインフルエンサーのアドレスなどを登録しておくと参考になります。
API発行
また会員登録することでFREE API プランも使えます。 API サービスを使用してアプリケーションを構築することに関心のある開発者は、APIリクエストで使用できる API キー トークンを購入前にテストで作成できるので便利です。
Blockscan Chat(ブロックスキャン・チャット)
2022年2月イーサスキャンチームはウォレットアドレスを使ってユーザー同士が匿名で会話、取引、交渉できるブロックスキャン・チャットという新サービスをはじめました。自分のアドレスの右側に表示されるコメントアイコンまたはhttps://chat.blockscan.com/start へアクセスしメタマスクなどのウォレットでログインするとチャットが利用できます。
例えばどうしても欲しいNFTがある場合に保有者に取引メッセージを送付したり、ハッキングがあった際に犯人との交渉に使用するなどの用途があります。ただし詐欺へ誘導するメッセージが来ることもあるので、利用する際は気をつけましょう。
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よくある質問
最後にイーサスキャンに関するよくある質問に回答します。
PolygonやBNBチェーンの情報も検索できますか?
できません。各ブロックチェーンに対応するエクスプローラーがありますので、そちらを活用してください。各チェーンの代表的なエクスプローラーを紹介します。
メタマスクからイーサスキャンにアクセスできますか?
イーサスキャンで怪しいアドレスを調べられますか?
イーサスキャンでは違法行為に関連したイーサやウォレットを、マシンラーニングを活用して探知する「イーサプロテクト」を2020年4月に公開しています。イーサプロテクトは、疑わしい詐欺行為に関するユーザーリポートを毎日生成し、もしブラックリストに登録されたウォレットを検索した場合、犯罪行為に関連付けられていた資金が赤いバナーで表示され、 ユーザーは特定のコインの取引履歴を調べることができます。
これもう見た? 【注意喚起】仮想通貨の詐欺に関する情報と対策・予防策まとめ。マジで気を付けましょう!
イーサスキャンではNFTをコントラクトから直接ミント(直コン)できますか?
はい。NFTやトークンを公式サイトからではなくコントラクトから直接ミントすることを直コンと言いますが、イーサスキャンを使用すると直コンは可能です。
ただしプロジェクトによっては対策がされていることもあり、また直コン自体もミスをすると余計にガス代がかかってしまうなどリスクがありますので、もし直コンをやってみる場合は自己責任でチャレンジしましょう。
まとめ
今回はイーサリアムのすべての取引履歴を検索できるイーサスキャンについて解説しました。
簡単にまとめると‥
- イーサリアムのすべての取引履歴を検索可能な便利ツール
- トークンやNFTのランキングからガス代まで最新情報が掲載
- 自分の取引履歴もダウンロードできるので確定申告にも便利
- 自分のアドレスの情報分析も簡単にグラフで可視化
- リボークやチャット、イーサプロテクトなど便利な機能が充実
イーサリアム版Googleとも例えられる幅広い検索機能を持つイーサスキャン。ガス代のチェックをしたり、詐欺などにひっかからないように対策したり、確定申告に備えたり、使いこなして仮想通貨スキルをレベルアップしましょう。
参考文献
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