イーサリアム、4年ぶりの重要レジスタンスをテスト中──突破なら“史上最大級のブル相場”へ

伊藤 将史
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画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

2021年の史上最高値が起点、長期的な三角保ち合いの終焉迫る

著名な暗号資産(仮想通貨)アナリストのWhale.Guru氏は28日、イーサリアムが4年間にわたる長期的な抵抗線(レジスタンス)を現在試しており、これを突破すれば「歴史上最大級の強気相場が始まる」との極めて強気な見通しを公開した。

同氏は、「仮想通貨にとって最も重要な瞬間」と述べ、イーサリアムの現在の価格動向が、市場全体の未来を占う上で極めて重要な局面にあることを強調している。

Whale.Guru氏が投稿したチャートは、イーサリアムの価格が2021年初頭から現在に至るまで、巨大な三角保ち合いを形成してきたことを示している。

イーサリアム(ETH/USD)の週足チャート。2021年11月の史上最高値と2024年3月の高値を結んだ上昇抵抗線、2022年6月の安値を起点とした支持線によって大きな三角保ち合いが形成されており、現在価格はその上辺の抵抗線に接近している様子が示されている。
出典:@Whale_Guru
  • 抵抗線(上辺の白いライン):2021年11月に記録した史上最高値と、2024年3月の高値を結んだライン。このラインは、価格の上昇を阻む強力な「壁」として機能してきた。
  • 支持線(下辺の白いライン):2022年6月の安値を起点にしたライン。このラインは、価格の下落を支える「床」として機能してきた。

イーサリアム価格は、この上下のラインに挟まれた範囲で徐々に値動きを狭めながら推移してきた。そして2025年7月現在、価格はまさにこの上辺の抵抗線に到達しており(チャート上の赤い丸部分)、この壁を突破できるかどうかの攻防の最中にある。

テクニカル分析において、三角保ち合いのような長期的なレンジ相場は、買い手と売り手の力が拮抗し、方向感に乏しい状態を示す。価格がこのレンジの上限である抵抗線を明確に上抜けるブレイクアウトが発生した場合、それは買い手の力が売り手を圧倒したことを意味し、新たな上昇トレンドの始まりを示す強力なシグナルと見なされる。

特に、今回のように4年という長期間にわたって形成されたパターンからのブレイクアウトは、市場参加者の心理に大きな影響を与え、追随する買いを呼び込むことで、大規模な価格上昇につながる可能性がある。これが、Whale.Guru氏が「歴史上最大級のブルランが始まる」と予測する根拠だ。

イーサリアムがこの4年越しの抵抗線を打ち破り、新たな強気相場の扉を開くことができるのか。イーサリアムのみならず、仮想通貨市場全体の行方を決めるかもしれない価格動向を注視しよう。

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2017年の仮想通貨ブームの頃に興味を持ち、以降Web3分野の記事の執筆をし続けているライター。特にブロックチェーンゲームとNFTに熱中しており、日々新たなプロダクトのリサーチに勤しんでいる。自著『GameFiの教科書』。
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