東証グロース上場の「株式会社コンヴァノ(証券コード:6574)」は5日、ビットコインを対象とした「ビットコイン・インカム事業」を開始すると発表した。
10%の安定収益を目指し、オプション取引を活用
同事業は週次オプション取引により、安定的な収益確保とビットコインの長期蓄積を両立する仕組み。具体的には、現金担保を積み立てた上で「キャッシュ・セキュアード型プットオプション」を売却し、プレミアム収入を営業収益として計上する。
権利不行使の場合はプレミアム収入をそのまま計上し、権利行使時には担保資金でビットコインを取得する。全取引は100%現金担保で行い、レバレッジは一切使用しない設計となっている。
2026年3月期中に300億円を投入し、オプション料によって10%にあたる30億円の収益確保を目指す。この資金は8月4日に発表した「21,000ビットコイン財務補完計画」の総額1,780億円の枠内から充当される予定だ JinaCoin。
同社は7月17日に4億円相当のビットコイン購入を決議して以降、積極的な投資を展開している JinaCoin。7月22日に初回購入(22.6 BTC)、7月24日に10億円分を追加購入(57.3 BTC)、7月31日には15億円分を追加購入(85.0 BTC)し、累計164.9 BTCを保有している。
資金調達については、普通株式の希薄化を極力回避する方針で、1回あたりの希薄化率を10%未満に抑え、段階的に実施する計画。また、累計希薄化率が25%を超える場合は臨時株主総会で株主承認を得るとしている。
事業開始に向けてはシステム構築を進めており、2025年8月中の本格稼働を予定している。同社の取り組みは、ビットコインを企業財務に活用する事例の一つとして、今後の動向が注目される。
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