米金融大手シティグループの日本法人シティグループ・ジャパン・ホールディングスは29日、トークン化預金とブロックチェーン技術を使った法人向け資金移動サービス「シティ・トークン・サービス」を、日本とアラブ首長国連邦(UAE)に拡大すると発表した。日本では米ドル取引、UAEでは米ドルとユーロの取引に対応する。日本経済新聞が9日に年内にも始めると報じていたサービスを、正式に発表した形だ。
休業日やカットオフ時間に縛られない資金移動
シティ・トークン・サービスは、許可型のプライベートブロックチェーン上で、トークン化預金を使って資金をほぼ即時に移動させる仕組みだ。サービスが使える拠点に開設された口座間であれば、自社口座か他社口座かを問わず、銀行のカットオフ時間や休業日の制約を受けずに資金を動かせる。
対象は事業法人と金融機関の顧客で、流動性管理、担保管理、クロスボーダー決済での利用を想定する。シティは、同サービスで現在も数十億ドル規模の取引を処理しているとしている。
日本とUAEの追加で、提供地域は以下の7市場となった。
- 米国
- アイルランド
- 香港
- シンガポール
- 英国
- 日本(米ドル取引)
- UAE(米ドル・ユーロ取引)
日本は戦略的に重要な市場と位置づけ
シティは日本を、多国籍企業や金融機関によるクロスボーダー取引が活発な、戦略的に重要な市場と位置づける。日本・北アジア・オーストラリアのサービス部門責任者カニカ・タクール氏は、日本との間で米ドル取引をリアルタイムに実行できるようになり、企業や金融機関の財務担当者が資金をより効率的に活用できるようになると述べた。
シティは、24時間365日の米ドル決済への取り組みや、新たな複数銀行間のトークン化ネットワークとの接続とあわせ、マルチカレンシーの流動性管理・決済サービスを広げていくとしている。



