サークル、独自L1「Arc」のテストネット開始──JPYCからブラックロックまで参画

JinaCoin編集部
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Arc公式Xより引用

ステーブルコイン「USDC」の発行元企業「Circle(サークル)」は28日、開発中のレイヤー1ブロックチェーン「Arc(アーク)」の公開テストネットを開始した。アークは、世界の実経済をオンチェーン化することを目的とした「経済のOS(Economic OS)」を掲げるプロジェクトで、開発者や企業がブロックチェーン上で経済活動を展開できる基盤を提供する。

世界の主要金融機関・企業が参画、2026年メインネット稼働を目指す

アークはステーブルコインを中核に設計されたネットワークで、ネイティブ通貨としてUSDCを採用している。将来的には複数のステーブルコインをガス代として利用可能にする計画だ。さらに、株式やマネーマーケットファンドなどの実世界資産(RWA)の発行・流通も想定し、オンチェーン経済の基盤を目指している。

テストネットには世界各地の企業が参加している。

ステーブルコイン発行者では、日本の「JPYC株式会社(JPYC)」をはじめ、オーストラリアの「Forte AUD(AUDF)」やブラジルの「Avenia(BRLA)」などが名を連ねており、多通貨間のFX流動性やクロスステーブルコイン取引の実験が可能になる。

金融分野ではブラックロックやゴールドマン・サックス、HSBC、ドイツ銀行など大手銀行や資産運用会社が参加した。また、AWSやマスターカード、ビザといったグローバルテクノロジー企業も協力する。

これらの企業は数百兆ドル規模の資産やグローバルな送金ネットワークを支える存在であり、アークの信頼性と拡張性を高めるうえで重要な役割を担う。

サークルは今後、アーク上に決済ネットワーク「サークル・ペイメント・ネットワーク」やネイティブFX機能、USDC以外のガス対応などを段階的に実装していく予定だ。最終的には2026年のメインネット稼働を目指す。この間、開発者や企業のフィードバックをもとに機能を磨き上げ、ガバナンスを分散化する計画である。

一般の暗号資産投資家やWeb3開発者にとって、アークの登場は「ステーブルコイン経済の本格的な拡張」を意味する。USDCを中心に、国際送金やDeFi取引、トークン化資産の流通がより効率化される可能性が高い。特にJPYCなどのローカル通貨建てトークンがアーク上で動作することで、日常的な決済や投資にブロックチェーンが浸透する未来が現実味を帯びてきた。

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