ビットコイン30%急落が示す株式暴落の予兆──過去3回的中の『6〜8週間法則』が再び作動か

JinaCoin編集部
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Highlights
  • ビットコインは2025年10月6日に史上最高値12万4,000ドルを記録後、約30%下落し現在8万ドル前後で推移している
  • 過去の強気相場サイクル(2017年、2021年、2025年)では、ビットコインがS&P500より6〜8週間早くピークアウトするパターンが3回連続で的中
  • 10月6日から7週間が経過した現在、過去の法則通りならS&P500も調整局面に入る可能性があり、投資家の注目が集まっている

暗号資産(仮想通貨)市場における最近の急激な調整が、株式市場の先行きに対する重大な懸念材料として浮上している。ビットコインが10月6日に記録した直近の高値から約30%下落した現在、市場関係者の間では「ビットコインはS&P500の先行指標である」という過去の経験則(アノマリー)が再び注目を集めている。

調整は目前か? 過去の事例が指し示す「危険水域」と今後の市場シナリオ

トレーダーの「TRIGGER TRADES」が指摘するのは、過去の強気相場における明確なパターンだ。2017年以降の主要な市場サイクルを振り返ると、ビットコインは一貫してS&P500が天井を打つ「6〜8週間前」にピークアウトしているという事実が浮かび上がる。

具体的には以下の過去事例が挙げられる。

  • 2017年〜2018年のサイクル: 2017年末の仮想通貨バブル崩壊時、ビットコインは株式市場よりも早くピークを迎え、その後2018年初頭にS&P500が下落を開始した。
  • 2021年〜2022年のサイクル: 同様に、ビットコインが11月にピークをつけた後、S&P500は翌年1月に最高値を記録し、その後弱気相場へと突入した。

そして現在、2025年の市場環境において、まさにこの「不気味な連動」が再現されようとしているとの見方が強まっている。

なぜビットコインが株式市場の先行指標となり得るのか。その背景として、暗号資産市場が持つリスク感応度の高さが関係していると考えられる。

一般的に、金融引き締め懸念や景気減速の兆候が生じた際、相対的にリスクの高い資産から資金が引き揚げられる傾向にある。そのため、ビットコインの価格動向は、投資家のリスク許容度(リスク選好)の変化をいち早く反映する「炭鉱のカナリア」として機能している可能性があるのだ。

10月6日のピークが示唆する「Xデー」

今回の警告において最も注視すべきは、時間軸の符合だ。ビットコインは2025年10月6日に史上最高値12万4,000ドルでピークをつけ、その後30%近い下落に見舞われている。

前述の「6〜8週間のリード・ラグ(先行・遅行)構造」に基づけば、S&P500の天井はビットコインのピークから約2カ月以内に訪れる計算となる。本日11月24日は、そのピークからちょうど7週目に該当する。もし過去の法則が今回も当てはまるとすれば、S&P500は現在、まさにサイクルの最終局面にあり、いつ本格的な調整が始まってもおかしくない危険水域に入っていることになる。

もちろん、過去のデータが将来の結果を保証するわけではない。現在のマクロ経済環境やAI技術主導によるハイテク株の堅調さが、従来の相関関係を断ち切る可能性も残されている。

しかし、ビットコインが発している「警報」を無視することは難しい。株式市場が依然として高値圏で推移する中、先行して崩れた暗号資産市場の動向は、今後数週間の株式投資戦略において、極めて慎重な判断が求められることを示唆している。

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